「私が行ったのはソウルにしてもパリにしても、基本的に(東京の)姉妹都市なんです。私が知事のときにロンドンとは姉妹都市になったし、ワシントンDCも姉妹都市協定締結準備と桜祭り参加のために行った。物見遊山じゃないんです」
──ワシントンDCの桜祭りは、戦前に東京市長だった尾崎行雄が桜を贈ったことを記念したものですね。
「ええ。鈴木知事の時は都市外交をしっかりやっていたけれど、これも20年間、都市外交が消えていた。ソウルだってそうです。飛行機で2、3時間で行けるのに、18年も行ってない。東京は普通の自治体ではなく首都ですから、国政にも影響を与えうるし、東京で五輪をやろうというんですから、中国や韓国との関係がギクシャクしたままでいいはずない。そんな想いもあって取り組んでいたんです」
聞き手■青木理(ジャーナリスト)
※SAPIO2017年7月号