人気商売である芸能人の立場からすれば、「ファンです」「写真を撮って」とせがまれれば、断わりにくいものだろう。しかし、元読売新聞社会部記者でジャーナリストの大谷昭宏氏は「脇が甘い」と指摘する。
「芸能人は世間に対して非常に影響力が大きい。一般人と写真を撮影するとなると、TPOを考えて自らリスクマネージメントしないと詐欺などに利用されることは十分に考えられる。それが結果的に自らの芸能人としての価値を落としかねないリスクも孕んでいる」
この金塊強奪事件で逮捕された小松崎太郎容疑者(40)は、ジャニーズのアイドルグループ、NEWSの手越祐也(29)との写真をフェイスブックにアップしていたことがすでに報じられている。有名人との親密さをアピールするのはそうした輩の常套手段だ。
ネットで情報が一気に拡散される時代だ。写真を撮るたびに「あなたは悪い人ですか?」と聞くわけにもいかないのだが、芸能人の自己防衛は何とも難しいということか。
※週刊ポスト2017年6月23日号