ライフ

女が何度も過去を蒸し返してなじるわけ 女性脳の特性を解説

女性はなぜ過去を蒸し返すのか? 人工知能研究者の黒川さんが語る

 2分に1組のペースで離婚が成立している日本。司法統計年報(2013年)によると離婚申し立ての7割が妻からで、その最大の理由は「夫が自分の気持ちを理解しないこと」だという。男女はなぜ理解し合えないのか? そのカギは脳にあった。『女の機嫌の直し方』(集英社)の著者で人工知能研究者、脳科学コメンテーターの黒川伊保子さんは、脳は男女で使い方が違い、女性脳という“装置”を理解すれば自在だと語る。後編では、女性脳の特性と機嫌の直し方について聞いた。【全2回・後編】

◆女性脳という装置の仕組み

 女性脳が持つ強みのひとつに「臨機応変力」がある。子を育てる性にある女性が、急な出来事にとっさに賢く動けるのはこの能力によるものだが、実は男性が悩まされる“過去の蒸し返し”もここから生まれているという。女性脳には、一部の体験記憶が「心の動き」と紐づいて格納されおり、「心の動き」を引きがねに、「過去の関連記憶」を瞬時に芋づる式に出すことができるからだ。

「脳のデータベースの中に、普通の記憶は時系列で折り重なっていきます。たとえば50年前の喧嘩のセリフは下層にあるので、よっぽど思い起こさないと思い出せないものですが、女性は心の動きと紐づいている記憶を、時系列関係なく瞬時に出すことができるんです。もちろん消えていく記憶もあり、13才以前の記憶ほど鮮烈に出やすいなどの違いもありますが、夫にむかつく度に、むかつく記憶は引き出されるのです」(黒川さん、以下「」内同)

 この“過去の失態蒸し返しループ”を断ち切るには、謝るタイミングが重要だという。

「母は、お産のときに父が体調を慮ってくれなかったことを30年間言い続けましたが、それが消えたのは私のお産のときです。私が苦しむ姿を見た父が、“お産ってこんなに大変だったのか、あのときもっとお前の傍にいてあげたらよかった”と母にしみじみと言ったんです。母はほろりと涙を流し、以後二度と蒸し返しませんでした。女性がむかついたときに謝っている分にはいつまでも消せないので、幸せなときにしみじみと謝るのがコツです」

◆不機嫌を防ぐには

 女性たちの機嫌を損ねないためには、恋人関係や家庭、職場、どの場面においても、相手の気持ちを受け止めることが最大にして唯一だと黒川さんはいう。

関連記事

トピックス

行きつけだった渋谷のクラブと若山容疑者
《那須2遺体》「まっすぐ育ってね」岡田准一からエールも「ハジけた客が多い」渋谷のクラブに首筋タトゥーで出没 元子役俳優が報酬欲しさに死体損壊の転落人生
NEWSポストセブン
嵐について「必ず5人で集まって話をします」と語った大野智
【独占激白】嵐・大野智、活動休止後初めて取材に応じた!「今年に入ってから何度も会ってますよ。招集をかけるのは翔くんかな」
女性セブン
テレビや新聞など、さまざまなメディアが結婚相手・真美子さんに関する特集を行っている
《水原一平ショックを乗り越え》大谷翔平を支える妻・真美子さんのモテすぎ秘話 同級生たちは「寮内の食堂でも熱視線を浴びていた」と証言 人気沸騰にもどかしさも
NEWSポストセブン
不倫騒動や事務所からの独立で世間の話題となった広末涼子(時事通信フォト)
《「子供たちのために…」に批判の声》広末涼子、復帰するも立ちはだかる「壁」 ”完全復活”のために今からでも遅くない「記者会見」を開く必要性
NEWSポストセブン
前号で報じた「カラオケ大会で“おひねり営業”」以外にも…(写真/共同通信社)
中条きよし参院議員「金利60%で知人に1000万円」高利貸し 「出資法違反の疑い」との指摘も
NEWSポストセブン
SNSで「卒業」と離婚報告した、「第13回ベストマザー賞2021」政治部門を受賞した国際政治学者の三浦瑠麗さん(時事通信フォト)
三浦瑠麗氏、離婚発表なのに「卒業」「友人に」を強調し「三浦姓」を選択したとわざわざ知らせた狙い
NEWSポストセブン
昨年ドラフト1位で広島に入団した常広羽也斗(時事通信)
《痛恨の青学卒業失敗》広島ドラ1・常広羽也斗「あと1単位で留年」今後シーズンは“野球専念”も単位修得は「秋以降に」
NEWSポストセブン
二宮が大河初出演の可能性。「嵐だけはやめない」とも
【全文公開】二宮和也、『光る君へ』で「大河ドラマ初出演」の内幕 NHKに告げた「嵐だけは辞めない」
女性セブン
JR新神戸駅に着いた指定暴力団山口組の篠田建市組長(兵庫県神戸市)
【ケーキのろうそくを一息で吹き消した】六代目山口組機関紙が報じた「司忍組長82歳誕生日会」の一部始終
NEWSポストセブン
品川区で移送される若山容疑者と子役時代のプロフィル写真(HPより)
《那須焼損2遺体》大河ドラマで岡田准一と共演の若山耀人容疑者、純粋な笑顔でお茶の間を虜にした元芸能人が犯罪組織の末端となった背景
NEWSポストセブン
元工藤會幹部の伊藤明雄・受刑者の手記
【元工藤會幹部の獄中手記】「センター試験で9割」「東京外語大入学」の秀才はなぜ凶悪組織の“広報”になったのか
週刊ポスト
森高千里、“55才バースデー”に江口洋介と仲良しショット 「妻の肩をマッサージする姿」も 夫婦円満の秘訣は「お互いの趣味にはあれこれ言わない」
森高千里、“55才バースデー”に江口洋介と仲良しショット 「妻の肩をマッサージする姿」も 夫婦円満の秘訣は「お互いの趣味にはあれこれ言わない」
女性セブン