「都庁で上野動物園のパンダの名前“シャンシャン”を公表する会見の30分後に急きょ、小池氏は新党立ち上げの臨時会見を行いました。当然、集まった大勢のメディアはそのままその場に残ることになるし、テレビを見ている人もパンダのニュースに関心を引かれ、そのまま希望の党のニュースを眺めることになる。すべて小池氏の計算ずくです。同じ日に行われた安倍首相肝いりの解散会見は、見事に希望とパンダのニュースに打ち消されてしまいました」(全国紙政治部記者)
『挑戦 小池百合子伝』(河出書房新社)の著書がある作家の大下英治さんが明かす。
「小泉さんはよく“女は愛嬌、男は度胸と言うけれど、その両方を持っているのは彼女だけだ”と小池さんのことを話しています」
小池氏は1994年、小沢一郎氏(現・自由党共同代表)らが立ち上げた新進党、その後の旧自由党に参加。“豪腕”小沢氏の近くで党の広告塔として活躍した。
「小池氏と民進党の前原氏の間を取り持ったのが、小池氏のことを、かつて“お嬢ちゃん”と呼んでかわいがってきた小沢氏でした」(前出・政治ジャーナリスト)
9月24日、小沢氏は大量の離党者を出してほとほと困っていた前原氏にこう告げたとされる。
「すぐに小池さんに会いなさい。きみさえ頭を下げれば、大丈夫なんだ」
かくしてこれ以降、雪崩を打って希望の党と民進党の合流話が進んだ。前出・大下さんが言う。
「小池さんは、国会議員の議席を捨てて都知事選に立候補するとき“風が吹かないのであれば、自分が崖から飛び降りて風を起こす”と話していました。実は、それは小沢さんがよく使っていた言葉です。細川さん、小沢さん、小泉さんの3人は、小池さんの育ての親であり、政治人生で最も尊敬する3人です。その3人が応援してくれるわけですから、小池さんが自信に満ちあふれているのもわかります。彼ら3人こそ、“あの小池がまさかこんな大仕事をやってのけるとは”と驚いているのではないでしょうか」
以前、本誌・女性セブンは小池氏へのインタビューでこう尋ねたことがある。
「小池さんは時の権力者に近づいては離れる“政界渡り鳥”と言われます」
小池氏はこう笑って答えた。
「私が権力者のところに“渡る”のではなく、私のサポートがあって、その人が権力者になるんです」
※女性セブン2017年10月19日号