さらに今年5月に英王室のヘンリー王子と結婚したメーガン妃を引き合いに、〈(メーガン妃の親族が)注目を集めたが、結婚そのものを批判したり、反対するものではなかった〉とした。英王室に詳しいジャーナリスト・多賀幹子氏の解説。
「確かに“メーガンは王室に相応しくない”とは議論されませんでした。“愛さえあれば、本人たちが望むなら結婚を認めるべき”という英米圏の人権意識と日本の価値観との違いに理由があるかもしれません」
ただ、そうした海外の見方に抜け落ちている部分もある。皇室ジャーナリストの神田秀一氏が言う。
「NYTの記事では、小室さんの母が元婚約者から借りた金銭が小室さん本人の学費に使われたことや、元婚約者との話し合いの場に小室さんが同席した事実などが記されていませんでした。トラブルが、小室さん本人とは無関係のものとも読めてしまう。そうなれば、『旧態依然とした日本の皇室』という印象ばかりが強調されてしまう。
退位、即位という一大行事を前に、あらぬバッシングに繋がってしまわないかと、大変不安に思います」
NYTの記者は、多忙を理由に取材に応じなかった。火種を残したまま、小室さんは間もなく、留学先のニューヨークへ旅立つ。
※週刊ポスト2018年8月10日号