竹内さんが長男の成人式に参加することは、もうない。2011年の雑誌でのインタビュー。映画『僕と妻の1778の物語』で、余命宣告を受けた妻・節子役を演じる際、竹内さんは「死」についてこう語った。
《もし私が、節子のように余命が短いと告げられたら。たぶん……自分自身のことでいっぱいいっぱいになるでしょうね。日常も感情も、いまこうしている時間もすべて無くなっちゃうなんて。想像がつかなすぎて、くらくらします。
命がもうすぐ無くなりますと言われても、節ちゃんみたいに堂々と受け入れることはできない。焦って、保険はどうしようとか、会いたい人に慌てて連絡とったりとか、取り乱してじたばたするでしょう。だけど最終的には、ひとつのことしか出来ないような気がします。それが何なのかは、人によって違うでしょうけど》
彼女にとっての「ひとつのこと」とは何だったのか。残された者の問いが続く。
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※女性セブン2020年10月15日号