1999年のスタート時から根強い人気を誇った

1999年のスタート時から根強い人気を誇った(1999年9月の会見)

 それほど京都への愛情が深いだけに、今回の“強制退場”ともいえる仕打ちは沢口に大きな衝撃を与えた。

「実は沢口さんは昨年春、都内の一等地に建つ億ションを3億円で購入したばかりなんです。新幹線で移動するのに便利な立地で、あと10年は京都に通い詰める思いで購入したそうだから、今回の決定は相当なショックのはずです。それでも沢口さんは自分のことはさておき、『応援してくれる京都の皆さんに申し訳ない』と口にしていました」(前出・沢口の知人)

 テレ朝が掲げる「視聴者の若返り」も、果たされようとしていた最中だった。

「ここ数年、ドラマの内容をわかりやすくキャッチーにしたこともあり、『科捜研』は子供の視聴者が増えていました。将来の夢として、『マリコさんのような法医研究員になりたい』との小学生のファンレターが制作現場に届くこともあり、スタッフ一同喜んでいたんです。若い世代にも支持が広がりつつあると思っていただけに、沢口さんは『まだまだこれからなのに……』と残念そうでした」(前出・ドラマ制作スタッフ)

 テレ朝にとって大きな功労者である沢口は、これからどうなるのか。いま検討されているのは、『科捜研』をリニューアルしたドラマの制作だという。スタッフの1人が、現場の声を明かす。

「『科捜研』が終わってから、テレ朝系列の朝日放送テレビで、沢口さんと若い出演者を組み合わせて、続編的な『NEO科捜研の女』を制作する案があるようです。そうなれば京都撮影所やなく都内で撮影するはずなんやけど、義理堅くスタッフ思いの沢口さんだけに、出演を打診されても『京都のスタッフと撮影できないなら私は出ません』と固辞するかもしれんな。

 何しろ長年やっていてチームワークは最高。視聴率が落ちているということなら納得するけど、悪くなっているわけやないんです。みんな『なんでや』『この番組が放されるわけない』と思ってる。どちらにしても具体的に固まるのは、もう少し先になるんやないですかね」

 さまざまな波紋が広がる決定に、前出とは別のテレ朝関係者も疑問を投げかける。

「今回の決定にはテレ朝内部からも賛否の声があがっています。局として、新しい視聴者を獲得しようと大きな決断に踏み切ったのは認められるべきなはず。でもその一方で長い年月をかけて作り上げた優良なコンテンツを本当にこのまま終わらせてよいものなのか……。この判断が正しかったかどうかわかるのはまだまだ先になりそうです」

 テレ朝に木曜8時枠の終了について問い合わせたが、「今後の編成に関しては決まっておりません」との回答だった。新シリーズの第1話ではマリコに異動話が舞い込んだが、果たしてマリコは本当に異動してしまうのか──。

※女性セブン2021年11月4日号

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