デビュー50周年の超大物も?
最近、1980年代のアイドルを特集するテレビ番組も目立っている。その狙いは何か。テレビ局関係者が話す。
「TikTokに当時の曲を投稿する若者も増えていますし、親世代は1980年代に幼少期や青春時代を過ごしているので、両世代の数字を狙える。9月2日に『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)で1980年代アイドルソング特集が放送され、世帯視聴率は7.9%(ビデオリサーチ調べ。関東地区)でした。最近のMステにしてはかなり良いほうだった。これからますます1980年代がフィーチャーされそうです」
その『Mステ』にはソロデビュー35周年を迎えた工藤静香が出演し、『MUGO・ん…色っぽい』、『嵐の素顔』、『抱いてくれたらいいのに』の3曲を歌った。
「彼女は今年ツアーを行い、セルフカバーアルバムも発売した。歌声も衰えていないですし、根強いファンもいる。NHKの『うたコン』、NHK-BSの『The Covers』にも出演しており、24年ぶりの紅白出場は十分あると言っていい」(前出・芸能記者)
明菜と同じ1982年デビューの小泉今日子も40周年の今年、ツアーを開催して往年のヒット曲を歌い、NHKで特番が組まれた。
「今年のように大物のアニバーサリーイヤーや還暦といったトピックが重なる年も珍しい。周年の最後に紅白に出るのは歌手にとって本望でしょう。それに加えて、1980年代アイドルの特集が視聴率を取っているとなれば、NHKが打診をしない方がおかしい。
もう一人、アイドルではないですが、デビュー50周年の矢沢永吉の動向が注目されます。紅白には還暦の2009年にサプライズゲストで初めて登場し、今から10年前の40周年にも出た。今年3度目の出演はあり得る。NHKは3年前にも矢沢さんのドキュメンタリー番組を放送していますし、パイプがある。矢沢さんが『止まらないHa~Ha』を歌って、NHKホールに無数のタオルが舞えばコロナ禍の鬱憤が晴れそうです」(同前)
昨年は34.3%(2部)と歴代最低視聴率を記録してしまった紅白。今年、松田聖子、中森明菜、小泉今日子、藤井フミヤ、工藤静香という1980年代を飾った大物アイドルを揃えた上に、矢沢永吉も出るとなれば、大幅な視聴率回復を望めそうだが、はたして──。