「30歳を過ぎた頃から気をつけるようになりました。ひとつは食生活。昼夜の1日2食ですが、自炊をして糖質カットできるという炊飯器を利用したり、野菜中心の食事にしたりして、糖質を取り過ぎないよう気をつけています。ダイエットが必要な作品を撮っているときは、現場に弁当を作って持っていくこともあります。
でも、甘い物が好きだから食べますし、お酒も毎晩、500mlの缶ビールを1缶とかウイスキーを1杯とか飲みますよ。ビールは無塩トマトジュースで割って飲んだり。無理をしたら続かないと思うので、おいしく楽しんで食べたり飲んだりするよう心がけています」
「うまく老けられないのが悩み」
「運動は週2~4回、1回2時間ほどウォーキングをしたり、バランスボールなどの器具を使って軽い筋トレをしたりしています。ウォーキングは夜遅い時間に、リュックサックに重りを入れて負荷をかけて歩いていたこともありましたが、最近はできるだけ明るい時間に出かけ、街中で新しいお店を発見したり、植えられている花を楽しんだりしながら歩いています」
こうした日々のこまめな努力の積み重ねなのだろう。48歳とは思えない若々しさだ。
「肌のケアなんかは、乾燥する冬にクリームを塗るぐらいだし、若作りしているつもりはないんです。童顔というか、アラフォーやアラフィフの顔じゃなくて、それが俳優として良いことなのかどうか。うまく老けられないのが悩みではあります。
俳優の一番の醍醐味は自分以外の何者かになって生きることですが、与えられた役をいかに自然に、説得力をもって演じられるか、が勝負。年齢相応の見た目も大事だと思うんです。これまで本当にいろんな役をやらせていただきました。刑事、探偵、弁護士、医師、教師、駅伝ランナー、悪役も。コメディもたくさんやらせていただきました。おかげでだいたい網羅しました。
役者の仕事って華やかそう、楽しそうに見えて、実際は毎日、いただいた台本を覚えて、演じて撮影することの繰り返し。まるで、前の日に勉強して覚えたことを、次の日にテストしているような、毎日が受験生のような感覚なんです。なぜか、何でもないセリフが覚えられないことがある。受験なら覚えられなかったら自分が困るだけですが、役者の仕事は大勢の共演者やスタッフに迷惑をかけますからプレッシャーは大きいですね」