国内

仙谷官房長官 「東大紛争で弁当運びしていた」と暴露される

 今や「陰の総理」の異名をとり、得意の絶頂ともいえる仙谷由人官房長官。しかし、これまでの政治人生はあまりパっとしたものではなかった。

 仙谷氏は55年体制下の1990年総選挙で社会党から初当選した。しかし、小沢氏らが自民党を離党して細川連立内閣を作った93年総選挙で落選し、96年総選挙までの激動の政治史を経験していない。
 
 地元・徳島の会合では、「落選中に民主党を作りあげた」という“伝説”が自慢のネタだが、よほどコンプレックスがあるのだろう。
 
 そういえば、仙谷氏は「全共闘の闘士」といわれてきたが、最近、当時の仲間から「東大紛争の際は安田講堂に立てこもらず、他の闘士の弁当運びをしていた」と暴露されている。三つ子の魂百まで、か。
 
 大言壮語も昔からだ。
 ある民主党中堅議員がこう証言する。

「まだ民主党が小政党で、しかも仙谷さんは無役だった頃、ある会合で『君は見どころがある。私の政権構想に入っているぞ』といわれたことをよく覚えている。さすがに吹き出しそうになった」

 その「政権構想」なるものは、なんともセコくて小さいものだった。内閣府の幹部が明かす。「仙谷さんは従来3人だった事務の官房長官秘書官を首相秘書官(6人)より多い10人に増やし、各省から課長クラスを集めた。“仙谷幕府を開く”という触れ込みでしたが、そのうち1人は官僚ではなく、民主党事務局を数年前に退職した自治労出身の仙谷シンパ。その元党職員を政治任用で起用し、キャリア官僚並みの待遇を与えている」

 さらにこの10月には、東大の同級生である松本健一・麗澤大学教授を内閣官房参与、やはり仙谷氏と親しい笹森清・元連合会長を内閣特別顧問に起用した。 特別顧問や内閣官房参与には最高1日5万1500円の報酬が支払われる。
 
 また、秋の叙勲で矢野絢也・元公明党委員長に瑞宝大綬章が贈られることが内定したが、これは官房長官が主宰する「叙勲等審査会議」で決まる。矢野氏の息子は仙谷氏の公設秘書である。国民のカネで「お友達」に小金や勲章を配るのが、夢にまで見た「政権構想」だったというわけだ。

※週刊ポスト2010年11月5日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

石橋貴明の近影がXに投稿されていた(写真/AFLO)
《黒髪からグレイヘアに激変》がん闘病中のほっそり石橋貴明の近影公開、後輩プロ野球選手らと食事会で「近影解禁」の背景
NEWSポストセブン
秋の園遊会で招待者と歓談される秋篠宮妃紀子さま(時事通信フォト)
《陽の光の下で輝く紀子さまの“レッドヘア”》“アラ還でもふんわりヘア”から伝わる御髪への美意識「ガーリーアイテムで親しみやすさを演出」
NEWSポストセブン
24才のお誕生日を迎えられた愛子さま(2025年11月7日、写真/宮内庁提供)
《24歳の誕生日写真公開》愛子さま、ラオス訪問の準備進めるお姿 ハイネックにVネックを合わせて顔まわりをすっきりした印象に
NEWSポストセブン
ニューヨークのイベントでパンツレスファッションで現れたリサ(時事通信フォト)
《マネはお勧めできない》“パンツレス”ファッションがSNSで物議…スタイル抜群の海外セレブらが見せるスタイルに困惑「公序良俗を考えると難しいかと」
NEWSポストセブン
中国でライブをおこなった歌手・BENI(Instagramより)
《歌手・BENI(39)の中国公演が無事に開催されたワケ》浜崎あゆみ、大槻マキ…中国側の“日本のエンタメ弾圧”相次ぐなかでなぜ「地域によって違いがある」
NEWSポストセブン
韓国・漢拏山国立公園を訪れいてた中黒人観光客のマナーに批判が殺到した(漢拏山国立公園のHPより)
《スタバで焼酎&チキンも物議》中国人観光客が韓国の世界遺産で排泄行為…“衝撃の写真”が拡散 専門家は衛生文化の影響を指摘「IKEAのゴミ箱でする姿も見ました」
NEWSポストセブン
 チャリティー上映会に天皇皇后両陛下の長女・愛子さまが出席された(2025年11月27日、撮影/JMPA)
《板垣李光人と同級生トークも》愛子さま、アニメ映画『ペリリュー』上映会に グレーのセットアップでメンズライクコーデで魅せた
NEWSポストセブン
リ・グァンホ容疑者
《拷問動画で主犯格逮捕》“闇バイト”をした韓国の大学生が拷問でショック死「電気ショックや殴打」「全身がアザだらけで真っ黒に」…リ・グァンホ容疑者の“壮絶犯罪手口”
NEWSポストセブン
渡邊渚アナのエッセイ連載『ひたむきに咲く』
「世界から『日本は男性の性欲に甘い国』と言われている」 渡邊渚さんが「日本で多発する性的搾取」について思うこと
NEWSポストセブン
“ミヤコレ”の愛称で親しまれる都プロにスキャンダル報道(gettyimages)
《顔を伏せて恥ずかしそうに…》“コーチの股間タッチ”報道で謝罪の都玲華(21)、「サバい〜」SNSに投稿していた親密ショット…「両親を悲しませることはできない」原点に立ち返る“親子二人三脚の日々”
NEWSポストセブン
ガーリーなファッションに注目が集まっている秋篠宮妃の紀子さま(時事通信フォト)
《ただの女性アナファッションではない》紀子さま「アラ還でもハート柄」の“技あり”ガーリースーツの着こなし、若き日は“ナマズの婚約指輪”のオーダーしたオシャレ上級者
NEWSポストセブン
世界中でセレブら感度の高い人たちに流行中のアスレジャーファッション(左・日本のアスレジャーブランド「RUELLE」のInstagramより、右・Backgrid/アフロ)
《広瀬すずもピッタリスパッツを普段着で…》「カタチが見える服」と賛否両論の“アスレジャー”が日本でも流行の兆し、専門家は「新しいラグジュアリーという捉え方も」と解説
NEWSポストセブン