国内

上野の摘発風俗嬢は脱北者、店長は北朝鮮美人工作員だった

 上野にある人気マッサージ店が禁止区域で風俗営業を行なっていたとして摘発された。実はその経営者や従業員は皆、脱北女性。しかも、北朝鮮のスパイだったという驚愕の事実が浮かび上がってきた―。

 東京・上野駅にほど近い、飲み屋や風俗店が立ち並ぶ繁華街の一角。焼き鳥屋やタイ料理店などが入った雑居ビルの一室にその店はあった。看板には『韓国式』『オイル+アカスリ』の文字。狭いエレベータで5階に上ると、中年女性が「イラッシャイマセ~」とカタコトの日本語で男性客を迎えていた。

 この店を利用したことのある男性が語る。「店のママは40代ぐらいでしたが、サービスの女の子は20代の美人ばかり。みんな韓国語を話して、日本語はたどたどしかったですね。カーテンで仕切られた個室でオイルマッサージを受け、最後に手でしてくれました。そのサービスで60分7000円、70分で8000円と安かったので、上野周辺では人気の店でしたよ」

 このヘルス店「らくらく」の店長・卓浄淑容疑者(49)が風営法違反(禁止区域営業)で逮捕されたのは、10月4日のことだった(25日、不法就労を助長した入管難民法違反容疑で再逮捕)。以下に詳述するが、卓は北朝鮮出身の脱北者であり、同時に逮捕された、従業員の女性7人も全員が脱北者だった。

 彼女たちは生活苦のため北朝鮮から韓国に脱出したものの暮らしはよくならず、日本で稼いでいたらしい。だが、それだけではない。その素性を洗っていくと、まるで異なる姿が浮かび上がってくる。実は、卓は日本の公安当局が1年ほど前からマークしていた重要人物だったのである。

 公安関係者がいう。「卓が新たに結婚した男性は、ホームレスとの情報もあり、2度の結婚とも偽装結婚が疑われる」。

 ただし、卓が公安当局のターゲットになったのは、この偽装結婚が理由ではない。彼女の北朝鮮での経歴がいわくつきのものだったからだ。「北朝鮮から韓国に入った際、卓は韓国の国家情報院(諜報機関)の取り調べを受けている。その際、彼女が北朝鮮・国家安全保衛部の諜報員として活動していたことがわかった」(公安関係者)

 北朝鮮の国家安全保衛部とは、金正日が委員長を務める国防委員会直属の秘密警察組織である。国内の反体制派の摘発に加え、国外の中国東北部、香港、マカオなどでも秘密裡に活動し、脱北者の摘発などを行なっている。

 公安関係者が続ける。「卓は国家安全保衛部で“脱北者狩り”をしていたようだ。それが、なぜ国を出たのか。“偽装脱北”の可能性もあるため、われわれはマークしていた」

 確かに、卓の行動は他の脱北者とは異なっていた。彼女は日本入国後、韓国や中国へと頻繁に渡航を繰り返すようになった。その回数は、逮捕までに22回に達することが確認されている。

※週刊ポスト2010年11月19日号

関連記事

トピックス

足を止め、取材に答える大野
【活動休止後初!独占告白】大野智、「嵐」再始動に「必ず5人で集まって話をします」、自動車教習所通いには「免許はあともう少しかな」
女性セブン
今年1月から番組に復帰した神田正輝(事務所SNS より)
「本人が絶対話さない病状」激やせ復帰の神田正輝、『旅サラダ』番組存続の今後とスタッフが驚愕した“神田の変化”
NEWSポストセブン
大谷翔平選手(時事通信フォト)と妻・真美子さん(富士通レッドウェーブ公式ブログより)
《水原一平ショック》大谷翔平は「真美子なら安心してボケられる」妻の同級生が明かした「女神様キャラ」な一面
NEWSポストセブン
裏金問題を受けて辞職した宮澤博行・衆院議員
【パパ活辞職】宮澤博行議員、夜の繁華街でキャバクラ嬢に破顔 今井絵理子議員が食べた後の骨をむさぼり食う芸も
NEWSポストセブン
《那須町男女遺体遺棄事件》剛腕経営者だった被害者は近隣店舗と頻繁にトラブル 上野界隈では中国マフィアの影響も
《那須町男女遺体遺棄事件》剛腕経営者だった被害者は近隣店舗と頻繁にトラブル 上野界隈では中国マフィアの影響も
女性セブン
山下智久と赤西仁。赤西は昨年末、離婚も公表した
山下智久が赤西仁らに続いてCM出演へ 元ジャニーズの連続起用に「一括りにされているみたい」とモヤモヤ、過去には“絶交”事件も 
女性セブン
日本、メジャーで活躍した松井秀喜氏(時事通信フォト)
【水原一平騒動も対照的】松井秀喜と全く違う「大谷翔平の生き方」結婚相手・真美子さんの公開や「通訳」をめぐる大きな違い
NEWSポストセブン
海外向けビジネスでは契約書とにらめっこの日々だという
フジ元アナ・秋元優里氏、竹林騒動から6年を経て再婚 現在はビジネス推進局で海外担当、お相手は総合商社の幹部クラス
女性セブン
大谷翔平の伝記絵本から水谷一平氏が消えた(写真/Aflo)
《大谷翔平の伝記絵本》水原一平容疑者の姿が消失、出版社は「協議のうえ修正」 大谷はトラブル再発防止のため“側近再編”を検討中
女性セブン
被害者の宝島龍太郎さん。上野で飲食店などを経営していた
《那須・2遺体》被害者は中国人オーナーが爆増した上野の繁華街で有名人「監禁や暴力は日常」「悪口がトラブルのもと」トラブル相次ぐ上野エリアの今
NEWSポストセブン
交際中のテレ朝斎藤アナとラグビー日本代表姫野選手
《名古屋お泊りデート写真》テレ朝・斎藤ちはるアナが乗り込んだラグビー姫野和樹の愛車助手席「無防備なジャージ姿のお忍び愛」
NEWSポストセブン
運送会社社長の大川さんを殺害した内田洋輔被告
【埼玉・会社社長メッタ刺し事件】「骨折していたのに何度も…」被害者の親友が語った29歳容疑者の事件後の“不可解な動き”
NEWSポストセブン