国際情報

尖閣事件あっても中国人に甘い民主党政権に櫻井よしこ氏が喝

 民主党政権が誕生して以降、鳩山由紀夫氏や菅直人氏は、人気取りの国内政治に忙しく、まさに日本外交は放置された状態だった。野田佳彦新首相の下で、巨大化する中国に毅然と対峙できるのか? これまでの民主党政権の外交について、ジャーナリスト・櫻井よしこ氏が論評する。

 * * *
 民主党政権になって以来、中国は尖閣諸島の領有権もより声高に主張し、行動に示すようになりました。8月24日に日本の領海を侵犯した中国の漁業監視船は、「釣魚島は中国固有の領土」という電光掲示板を掲げて航行しました。

 私が会う中国の要人たちも、最近は尖閣諸島が中国の領土であるというはるか昔からの歴史をとうとうと述べるようになりました。昨年9月の中国漁船事件以来、中国側は理論武装に力を入れているのです。

 日本も国際法にかなった形で主張を繰り返さなければなりません。ところが民主党政権は昨年9月の尖閣沖中国漁船衝突事件では「即時に釈放しなければさらなる行動をとる」という温家宝首相の恫喝で腰砕けになり、船長を釈放。今回の領海侵犯に対しても「遺憾」というのみです。

 それどころか、9月1日から中国旅行者に対するビザを大幅に緩和しました。従来の発給要件の「一定の職業上の地位及び経済力を有する者」から「職業上の地位」を除き、滞在期間を15日から30日に延長しました。

 中国には日本をまともな国家として扱う気はもともとなく、日本の頭を押さえつけて自分たちのために利用することを考えています。江沢民氏が主席のとき、在外の大使全員を集めて「(日本に対しては)歴史問題を終始強調し、永遠に話していかなくてはならない」と演説していたことが、『江沢民文選』で明らかになっていますが、歴史カードをつきつけて日本人を道徳的に劣位に立たせ、中国の主張を押しつけるのが、いまも変わらぬ中国の基本的な戦略です。

 その中国に対し、自ら膝を折り、中国の意に沿うように動いてきたのが民主党政権です。野田氏はこの悪しき外交を繰り返してはならないでしょう。

※週刊ポスト2011年9月16・23日号

トピックス

森高千里、“55才バースデー”に江口洋介と仲良しショット 「妻の肩をマッサージする姿」も 夫婦円満の秘訣は「お互いの趣味にはあれこれ言わない」
森高千里、“55才バースデー”に江口洋介と仲良しショット 「妻の肩をマッサージする姿」も 夫婦円満の秘訣は「お互いの趣味にはあれこれ言わない」
女性セブン
【悠仁さまの大学進学】有力候補の筑波大学に“黄信号”、地元警察が警備に不安 ご本人、秋篠宮ご夫妻、県警との間で「三つ巴の戦い」
【悠仁さまの大学進学】有力候補の筑波大学に“黄信号”、地元警察が警備に不安 ご本人、秋篠宮ご夫妻、県警との間で「三つ巴の戦い」
女性セブン
どんな演技も積極的にこなす吉高由里子
吉高由里子、魅惑的なシーンが多い『光る君へ』も気合十分 クランクアップ後に結婚か、その後“長いお休み”へ
女性セブン
日本人パートナーがフランスの有名雑誌『Le Point』で悲痛な告白(写真/アフロ)
【300億円の財産はどうなるのか】アラン・ドロンのお家騒動「子供たちが日本人パートナーを告発」「子供たちは“仲間割れ”」のカオス状態 仏国民は高い関心
女性セブン
《視聴者は好意的な評価》『ちびまる子ちゃん』『サンモニ』『笑点』…長寿番組の交代はなぜスムーズに受け入れられたのか?成否の鍵を握る“色”
《視聴者は好意的な評価》『ちびまる子ちゃん』『サンモニ』『笑点』…長寿番組の交代はなぜスムーズに受け入れられたのか?成否の鍵を握る“色”
NEWSポストセブン
わいせつな行為をしたとして罪に問われた牛見豊被告
《恐怖の第二診察室》心の病を抱える女性の局部に繰り返し異物を挿入、弄び続けたわいせつ精神科医のトンデモ言い分 【横浜地裁で初公判】
NEWSポストセブン
バドミントンの大会に出場されていた悠仁さま(写真/宮内庁提供)
《部活動に奮闘》悠仁さま、高校のバドミントン大会にご出場 黒ジャージー、黒スニーカーのスポーティーなお姿
女性セブン
足を止め、取材に答える大野
【活動休止後初!独占告白】大野智、「嵐」再始動に「必ず5人で集まって話をします」、自動車教習所通いには「免許はあともう少しかな」
女性セブン
裏金問題を受けて辞職した宮澤博行・衆院議員
【パパ活辞職】宮澤博行議員、夜の繁華街でキャバクラ嬢に破顔 今井絵理子議員が食べた後の骨をむさぼり食う芸も
NEWSポストセブン
今年1月から番組に復帰した神田正輝(事務所SNS より)
「本人が絶対話さない病状」激やせ復帰の神田正輝、『旅サラダ』番組存続の今後とスタッフが驚愕した“神田の変化”
NEWSポストセブン
大谷翔平選手(時事通信フォト)と妻・真美子さん(富士通レッドウェーブ公式ブログより)
《水原一平ショック》大谷翔平は「真美子なら安心してボケられる」妻の同級生が明かした「女神様キャラ」な一面
NEWSポストセブン
『教場』では木村拓哉から演技指導を受けた堀田真由
【日曜劇場に出演中】堀田真由、『教場』では木村拓哉から細かい演技指導を受ける 珍しい光景にスタッフは驚き
週刊ポスト