夏に次いで、電力需要の多い冬。停止中の原発の再稼働が見込めないなか、政府はとくに電力不足が心配される関西電力と九州電力管内の企業や家庭に、12月19日からそれぞれ10%、5%の節電を要請することを決めた。
一方、電力各社は原子力発電から火力発電へのシフトによって生じるコスト増を、電気料金の値上げでカバーする動きを見せている。節電は、今後も家計にとって重要な課題であり続けそうだ。
…とはいえ、この夏からいろいろな節電術を駆使してきた私たち。東京在住の主婦(42)からは「もう出せる知恵は絞りきりました。いったいこれ以上どこを削ればいいのか教えてほしい」なんて声も聞こえてくるが、そんな疑問に答えてくれるのが“ドケチ”とも時に評される関西のおばちゃんたち。
滋賀県近江八幡市に住むパート主婦のYさん(38)はこんなテクニックを教えてくれた。
「昔の人は、ローソクやランプで生活しててんよ。少しの明かりで充分やん。たいていの家の部屋の電球なんて、多すぎ! せやから、夜は電球はどこの部屋もひとつふたつ外してます。夜はちょっと薄暗いけど、外の暗さに比べれば明るいし。
トイレの電球も外してん。中学生の息子はトイレで本を読む癖があって『暗くて読めへん!』と文句をいうてたけど、『トイレは本を読むところやない! うんちを出すことに集中せぇ』そういうたら黙ったわ。うちなんかな、携帯の充電はいつも携帯ショップでやってるんやで。ショップが込んでるときは、駅前のデパートのトイレに20~30分もこもって待ってでも充電は外!」
さらに、兵庫県神戸市在住の主婦Kさん(49)はこんな節約術を実践しているという。
「住んでるマンションの共同スペースや廊下にあるコンセントをフル活用させてもらってます。四六時中使うモンは、やっぱし、なんか後ろめたい気いするから、時間を限定して使う物だけやけどね。例えば、ベランダのわきに廊下の窓があるんやけど、そのすぐ下にコンセントがあるから、洗濯機のコードが届くんよ。あとは携帯やゲーム機の充電やね。
ところが先日、管理人さんに見つかって、こっぴどく怒られたんや。“共有部の電気を勝手に使うたらあきまへん!”てな。もうしまへんで」
※女性セブン2011年12月15日号