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福島原発吉田所長の食道がん 内部被曝との関係を専門家解説

 福島第一原発事故の収束作業を陣頭指揮し、病気療養のために退任した吉田昌郎・前所長(56)。その病名は「食道がん」だった。

 3人の子供とともに、都内のマンションに暮らす吉田氏の妻は、がんの前兆はなかったことを本誌にこう明かした。

「これまでがんになったことは決してありませんが、専門家ではないので、放射能が病気の原因なのかはわかりません。家族としては、ただ心配で…」

 事故後、ほとんど不眠不休の状態で、エネルギッシュに事態の収束にあたった吉田氏。休みの日も本社で行われた会議には、上京して出席した。

 しかし、10月下旬に異変が起きた。

「随分トイレが長いなと思っていたら、ずっと吐いていたんです。11月にはいると顔色も悪くて、“食べ物がのどを通りづらい”とか“食欲がない”とかこぼしていて、大丈夫かなと心配していたんですが…」(福島第一原発関係者)

 まだ50代という若さで突然の発病だが、東電の説明によると「食道がんの潜伏期間は5~10年のため、被曝が原因の可能性は低い」とのこと。

 しかし、内部被曝に詳しい琉球大学の矢ヶ崎克馬名誉教授はこう指摘する。

「内部被曝では放射性物質が体のいたるところに運ばれ、あらゆる疾病の原因になる。繰り返し被曝することによって、短期間でがん細胞が成長してしまう可能性も否定できません。被曝の可能性は決して否定すべきではないと思います」

※女性セブン2012年1月1日号

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