ライフ

侵入犯罪 ピッキングやバールのこじ開けから新たな手口へ

今年から1月26日は、不正侵入の手間が倍になり、確実に防犯レベルをアップさせるという観点から警察庁でも推奨されている、1つのドアに2つの錠前を取り付けることで防犯強度を高めるという「1ドア2ロックの日」に制定された。元警視庁の窃盗事件捜査の刑事でもあった防犯アドバイザーの富田俊彦さんは、「ウチは大丈夫、と油断してなかなか日頃は防犯を意識することも少ないが、犯罪にあう前に我が家でできることをこの機会にぜひ考えてほしい」と話す。

――最近多い空き巣の手口とは?

「ピッキング防止法の制定や地域ぐるみの自主パトロールなどにより、空き巣被害は9年連続で減少しています。しかし、外国人窃盗団によるピッキングや、錠前内部のサムターン(ドアの内側の回転する部品)を回して解錠する、バールで錠前をこじ開けるといった侵入手口に代わって、戸建て住宅ではガラス破り、中高層マンションでは無締りからの侵入が多くなっています。年末年始から春先にかけては、旅行や帰省などで家を空けることが多いので、いつにも増して注意が必要です」(富田さん・以下「 」内同)

――泥棒に入られないための対策は?

「泥棒は防犯の手を緩めると、その弱いところを狙ってきます。泥棒が狙う家のポイントは
【1】安全=侵入を見られない
【2】容易=簡単に家の中に入れる
【3】確実=盗むものがある
の3つ。

夜になっても部屋の電気がつかなかったり洗濯が干しっぱなし、郵便物や新聞がポストに溜まっているという家は、家人の留守の時間が長く、泥棒にとっては安全な家。戸締りがしていない、錠前が簡単に開けられるタイプは侵入が容易な家になるわけです。こうしたことに対策を立てることで、泥棒に敬遠される家にすることができます」

――防犯対策には費用や手間がかかるのでは?

「防犯対策にもさまざまなものがありますが、高価な物がいいというわけではありません。泥棒を悩ませる、入りづらいなと思わせる家にするために我が家はどうすればいいのか、現状を知った上で選択することが大切です。

泥棒は侵入に5分かかると7割、10分以上かかるとほとんどがあきらめると言われています。ピッキング対策だけでなく、最近増えているガラス破りや無締り箇所からの侵入に対して、ドアや窓に補助錠を取り付ける1ドア2ロックが効果的です。

特におすすめなのは、最新の防犯基準をクリアし、5分以上の不正解錠にも耐えるピッキング性能と鍵穴壊し性能を持ち、バール攻撃など5分以上の破壊行為にも耐える『CP認定錠』と呼ばれる錠前を玄関ドアの補助錠として取り付けること。

取り付けは工賃含め約3万円くらい、鍵は一度取り付ければ長期間使用するのですから安全・安心を買うためには決して高い買い物ではないはず。信頼できる街の鍵屋さんに相談してライフスタイルに合ったものを選ぶと良いでしょう。また自治体によっては防犯助成金制度もあるので、活用されることをおすすめします。

また、玄関ドアに補助錠を取り付けると、持ち歩く鍵が2本になって開け閉めが面倒ではという人には、今使っている鍵やオートロックの鍵と新たに取り付ける補助錠の鍵を同一にし、1本の鍵でそれぞれの錠の開け閉めができるタイプもありますよ」

関連記事

トピックス

永野芽郁のマネージャーが電撃退社していた
《坂口健太郎との熱愛過去》25歳の永野芽郁が男性の共演者を“お兄ちゃん”と呼んできたリアルな事情
NEWSポストセブン
ウクライナ出身の女性イリーナ・ザルツカさん(23)がナイフで切りつけられて亡くなった(Instagramより)
《監視カメラが捉えた残忍な犯行》「刺された後、手で顔を覆い倒れた」戦火から逃れたウクライナ女性(23)米・無差別刺殺事件、トランプ大統領は「死刑以外の選択肢はない」
NEWSポストセブン
国民に笑いを届け続けた稀代のコント師・志村けんさん(共同通信)
《恋人との密会や空き巣被害も》「売物件」となった志村けんさんの3億円豪邸…高級時計や指輪、トロフィーは無造作に置かれていたのに「金庫にあった大切なモノ」
NEWSポストセブン
国民に「リトル・マリウス」と呼ばれ親しまれてきたマリウス・ボルグ・ホイビー氏(NTB/共同通信イメージズ)
ノルウェー王室の人気者「リトル・マリウス」がレイプ4件を含む32件の罪で衝撃の起訴「壁に刺さったナイフ」「複数の女性の性的画像」
NEWSポストセブン
愛子さまが佳子さまから学ぶ“ファッション哲学”とは(時事通信フォト)
《淡いピンクがイメージカラー》「オシャレになった」「洗練されていく」と評判の愛子さま、佳子さまから学ぶ“ファッション哲学”
NEWSポストセブン
年下の新恋人ができたという女優の遠野なぎこ
《部屋のカーテンはそのまま》女優・遠野なぎこさん急死から2カ月、生前愛用していた携帯電話に連絡すると…「ポストに届き続ける郵便物」自宅マンションの現在
NEWSポストセブン
背中にびっしりとタトゥーが施された犬が中国で物議に(FB,REDより)
《犬の背中にびっしりと龍のタトゥー》中国で“タトゥー犬”が大炎上、飼い主は「麻酔なしで彫った」「こいつは痛みを感じないんだよ」と豪語
NEWSポストセブン
(インスタグラムより)
《“1日で100人と寝る”チャレンジで物議》イギリス人インフルエンサー女性(24)の両親が現地メディアで涙の激白「育て方を間違ったんじゃないか」
NEWSポストセブン
藤澤五月さん(時事通信フォト)
《五輪出場消滅したロコ・ソラーレの今後》藤澤五月は「次のことをゆっくり考える」ライフステージが変化…メンバーに突きつけられた4年後への高いハードル
NEWSポストセブン
石橋貴明、現在の様子
《白髪姿の石橋貴明》「元気で、笑っていてくれさえすれば…」沈黙する元妻・鈴木保奈美がSNSに記していた“家族への本心”と“背負う繋がり”
NEWSポストセブン
ドバイのアパートにて違法薬物所持の疑いで逮捕されたイギリス出身のミア・オブライエン容疑者(23)(寄付サイト『GoFundMe』より)
「性器に電気を流された」「監房に7人、レイプは日常茶飯事」ドバイ“地獄の刑務所”に収監されたイギリス人女性容疑者(23)の過酷な環境《アラビア語の裁判で終身刑》
NEWSポストセブン
Aさんの乳首や指を切断したなどとして逮捕、起訴された
「痛がるのを見るのが好き」恋人の指を切断した被告女性(23)の猟奇的素顔…検察が明かしたスマホ禁止、通帳没収の“心理的支配”
NEWSポストセブン