夫婦の日常も様々だが、あらゆる夫婦のエピソードが、漫談家の綾小路きみまろにメールや手紙で続々と寄せられている。今回寄せられたのは、音響メーカーに勤務のご主人(48歳)。奥様(47歳)はOL時代、社内で「ミス○○」といわれる美人だったそうです。
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最近の美熟女ブームで、「私ももう一度、美に磨きをかけるわ」俄然、張り切り出した女房が「フィットネスクラブに通いたい」というので、わざわざ近くに引っ越しました。ところが1か月も経っていないのに、
「アナタ、別のマンションに引っ越しましょう」
「なんで?」
「私、正確な審美眼を持っていない奥様たちとはお付き合いしたくないの」
何のことかと思ったら、フィットネス通いで少々自信のついた女房が、近所の奥さんたちとの会話の中で、「私、これでも47歳なんですよ」といったらしいんです。女房としては「ウソでしょ!」とか「とても見えないわ!」という答えを期待していたらしいんですが、奥さんたちは声を揃えて「年相応よねえ」といったそうなんです。
「アナタはどう思う?」と聞くので、「奥さんたちは、若く見えるキミに嫉妬してるんだよ」「そうでしょ! 嫌な女たちなのよ。引っ越しましょ」って、ちょ、ちょっと待って! 次の所へ行っても、またすぐに引っ越しということになりそうだからさ!
※週刊ポスト2012年4月27日号