中国各地で反日デモを繰り広げ、日本企業と見れば問答無用で暴徒と化して襲いかかる。そんな中国人たちの頭のなかを覗くと「反日」しかないようで、思わず「ここまでやるか!」と声を荒ららげてしまいそうな“悪乗り”が横行している。
ご覧いただきたいのは、日本兵を模した男性用の小便器。場所は中国東北部の旧満州ハルピン。とあるホテルに併設されたレストランのトイレに並ぶ。
便器は4台で、右側の2つは中国の反日映画によく登場する日本兵がモチーフ。鼻の下に小さなヒゲを生やしているのが特徴だ。
「レストランの社長によれば、今年の1月に完成したとか。デザイナーに頼んで作らせた特注らしく、中国では破格の3万元かかったそうです」(現地在住の日本人ジャーナリスト)
蛙でもあるまいし、人の面にションベンというのだから悪ふざけにもほどがある。ところが、深センのブティックではもっと驚くべきことが行なわれている。
店先に掲げられた宣伝文句がそれで、「大声で『魚釣島は中国のもの』といえば15%引き、『日本は中国のもの』といえば20%引き」とあるのだ。たしかにお買い得ではあるのだろうが、果たして大声をあげる人間がいるのだろうか。
取材■北嶋隆(ジャーナリスト)
※週刊ポスト2012年10月12日号