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【ドル円週間見通し】日銀の追加緩和なるか 1ドル=84円も

 投資情報会社・フィスコ(担当・小瀬正毅氏)が、11月19日~23日のドル・円相場の見通しを解説する。

 * * *
 今週のドル・円は、日本銀行金融政策決定会合で3か月連続での追加緩和策が打ち出されるか否かを見極める展開となる。日本経済は、7-9月期の国内総生産(GDP)がマイナス成長に落ち込み、リセッション(景気後退)に陥る可能性が高まっている。

 日本銀行金融政策決定会合では、10月会合でのデフレ脱却に向けた「共同文書」が採択されたこと、野田首相と安倍自民党総裁からの強力な金融緩和の要請を受けて、追加金融緩和策、資産買入れ等基金の増額が予想されており、ドル・円は強含みに推移すると予想される。

【日本銀行金融政策決定会合】(19-20日)
 日本の7-9月期国内総生産(GDP)は前期比年率-3.5%のマイナス成長に落ち込み、10-12月期もマイナス成長が懸念されており、2四半期連続してマイナス成長に落ち込むことで、リセッション(景気後退)に陥る可能性が高まりつつある。

 日本銀行金融政策決定会合では、12月に追加緩和策、資産買入れ等基金の増額が予想されているが、11月に3か月連続の追加緩和策の可能性が高まっている。

【ユーロ圏財務相臨時会合】(20日)
 20日のユーロ圏財務相臨時会合では、ラガルドIMF専務理事が参加することで、ギリシャに対する金融支援が承認される可能性が高まっている。スペインとギリシャに対する金融支援に関する不透明感が払拭された場合、リスク選好の円売り要因となる。

【米国新規失業保険申請件数】(21日)
 米国の11月の雇用統計を占う意味で、雇用統計の調査対象週の新規失業保険申請件数が注目される。前回分は、ハリケーン「サンディ」の影響で43.9万件だったが、今回は39.5万件と予想されている。雇用情勢の改善が示唆された場合は、ドル買い、悪化が示唆された場合は、ドル売り要因となる。

【日本の10月の貿易収支】(21日)
 日本の10月の貿易収支は、4921億円の貿易赤字が予想されている。9月の経常収支が季節調整後に経常赤字を記録しており、4か月連続の貿易赤字を記録することで、現状の円売りの地合いに拍車をかける可能性が高まる。

 今週発表予定の主な経済指標は以下の通り。

■(米)10月中古住宅販売件数--19日(月)日本時間20日午前0時発表
・予想は、474万戸
 先行指標の中古住宅販売成約は、9月が+0.3%、8月は-2.6%。2か月の結果を考慮すると9月の水準との比較では横ばいか。

■(米)10月住宅着工件数・建設許可件数--20日(火)日本時間午後10時30分発表
・予想は、着工件数は、84万戸、建設許可件数は、86.5万戸
 参考指標の住宅建設業者(NAHB)指数は、10月41と9月40から上昇。許可件数にはプラス要因。住宅着工件数は、先行指標となる住宅建設許可件数が9月89.4万戸←8月80.1万戸と改善したため、プラス要因となる。コンセンサスは妥当か。

■(日)10月貿易収支--21日(水)午前8時50分発表
・予想は、-4921億円
 既公表の10月上中旬の貿易収支は3084億円の赤字となったが、貿易赤字額は前年同月比を下回っている。昨年10月の貿易収支が-2830億円だったことから、今年10月の貿易収支も同程度になる可能性があるが、赤字額の上ブレに注意したい。

■(米)10月景気先行指標総合指数--21日(水)日本時間22日午前0時発表
・予想は、+0.1%
 10月のNYダウは反落、平均労働時間は横ばいだが、住宅市況の改善、長期金利の低下傾向が維持されていることはプラス要因。ただし、9月が高い伸びを記録していることから、10月の伸びは小幅にとどまる可能性がある。

 主な予定は、19日(月):(米)11月NAHB住宅市場指数、21日(水):(米)先週分MBA住宅ローン申請指数、(米)先週分新規失業保険申請件数、(米)11月ミシガン大学消費者信頼感指数確定値

【予想レンジ】
・ドル・円80円00銭-84円00銭

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