国内

地震研究者 関東、中部、関西の地震活動活発化の可能性指摘

 全国各地で地震がたて続けに起こっている。4月13日の早朝、兵庫県・淡路島を震度6弱の地震が襲った。この地震では、半壊や一部損壊の被害を受けた住宅は兵庫県内だけでも4207棟にのぼり、兵庫や大阪など5府県で重傷8人を含む33人の負傷者を出した。

 全国で震度6弱以上の揺れを観測したのは、2011年4月に福島県中通りで起きたマグニチュード(M)6.4の地震以来だ。1995年の阪神・淡路大震災の恐怖をよみがえらせた今回の地震の震源は、当時の震源地から南に30kmほど離れたところにあり、これまで知られてこなかった“未知の断層”。列島に緊張が走る中、さらに、各地で“不気味な揺れ”が頻発。

 14日に福島県で震度4、関東地方で震度3の地震を観測したほか、17日夕方には、東京都・三宅島で震度5強の地震が発生し、わずか3時間後には、宮城県沖を震源とする地震で、石巻市などで震度5弱の揺れ。

 そのうえ20日には中国・四川省でM7.0の巨大地震が発生。四川では2008年にも死者8万7000人などの被害を出した地震が発生しており、この時はわずか1か月後に日本の東北地方でもM7.2の地震が発生、460人を超す死傷者を出した。中国と日本の地震に相関関係があるかどうかはわからないが、なんとも不気味な符合ではある。東北大学災害科学国際研究所教授・遠田晋次さんは、「日本列島は地震の活発期に入っている」と指摘する。

「東日本大震災のようなM9クラスの巨大地震が起きると地中で断層の動きが誘発されるという報告があります。今、各地で起きている地震に直接関係があるかどうかはまだわかりませんが、日本列島は活発期に入っていると思われます。

 日本はそもそも活断層が多く、現在わかっているだけでも約2000あります。淡路島の地震を引き起こしたような“未知の断層”を含めると、その何倍にも達する可能性があります。いつ、どこで巨大地震が起きてもおかしくはない状況なのです」

 地震には、「海溝型」と「内陸直下型」の2種類がある。地球を覆うプレートとプレートの境界で生じる「海溝型」の地震は、震源が沖合であることが多いため、大津波が発生する危険性が高い。一方、活断層のズレで生じる「内陸直下型」は、震源が地表から10~15kmと浅く、突き上げるような強い揺れによって、家屋の倒壊などの被害が懸念される。いずれにせよ、命にかかわる甚大な被害をもたらすことには変わりはない。

「M7以上の大きな地震が起こる確率が高い注意すべき地域は、日本各地にいくつもあります。私は特に、関東、中部、関西などで、今後、地震活動が活発になるのではないかと見ています」(遠田さん)

※女性セブン2013年5月9・16日号

関連記事

トピックス

気持ちの変化が仕事への取り組み方にも影響していた小室圭さん
《小室圭さんの献身》出産した眞子さんのために「日本食を扱うネットスーパー」をフル活用「勤務先は福利厚生が充実」で万全フォロー
NEWSポストセブン
“極秘出産”していた眞子さんと佳子さま
《眞子さんがNYで極秘出産》佳子さまが「姉のセットアップ」「緑のブローチ」着用で示した“姉妹の絆” 出産した姉に思いを馳せて…
NEWSポストセブン
六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)と稲川会の内堀和也会長
《日本中のヤクザが横浜に》稲川会・清田総裁の「会葬」に密着 六代目山口組・司忍組長、工藤會トップが参列 内堀会長が警察に伝えた「ひと言」
NEWSポストセブン
5月で就任から1年となる諸沢社長
《日報170件を毎日読んでコメントする》23歳ココイチFC社長が就任1年で起こした会社の変化「採用人数が3倍に」
NEWSポストセブン
石川県をご訪問された愛子さま(2025年、石川県金沢市。撮影/JMPA)
「女性皇族の夫と子の身分も皇族にすべき」読売新聞が異例の提言 7月の参院選に備え、一部の政治家と連携した“観測気球”との見方も
女性セブン
日本体操協会・新体操部門の強化本部長、村田由香里氏(時事通信フォト)
《新体操フェアリージャパン「ボイコット事件」》パワハラ問われた村田由香里・強化本部長の発言が「二転三転」した経過詳細 体操協会も調査についての説明の表現を変更
NEWSポストセブン
岐阜県を訪問された秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年5月20日、撮影/JMPA)
《ご姉妹の“絆”》佳子さまがお召しになった「姉・眞子さんのセットアップ」、シックかつガーリーな装い
NEWSポストセブン
会話をしながら歩く小室さん夫妻(2025年5月)
《極秘出産が判明》小室眞子さんが夫・圭さんと“イタリア製チャイルドシート付ベビーカー”で思い描く「家族3人の新しい暮らし」
NEWSポストセブン
ホームランを放ち、観客席の一角に笑みを見せた大谷翔平(写真/アフロ)
大谷翔平“母の顔にボカシ”騒動 第一子誕生で新たな局面…「真美子さんの教育方針を尊重して“口出し”はしない」絶妙な嫁姑関係
女性セブン
寄り添って歩く小室さん夫妻(2025年5月)
《木漏れ日の親子スリーショット》小室眞子さん出産で圭さんが見せた“パパモード”と、“大容量マザーズバッグ”「夫婦で代わりばんこにベビーカーを押していた」
NEWSポストセブン
六代目体制は20年を迎え、七代目への関心も高まる。写真は「山口組新報」最新号に掲載された司忍組長
《司忍組長の「山口組200年構想」》竹内新若頭による「急速な組織の若返り」と神戸山口組では「自宅差し押さえ」の“踏み絵”【終結宣言の余波】
NEWSポストセブン
違法薬物を所持したとして不動産投資会社「レーサム」の創業者で元会長の田中剛容疑者と職業不詳・奥本美穂容疑者(32)が逮捕された(左・Instagramより)
「よだれを垂らして普通の状態ではなかった」レーサム創業者“薬物漬け性パーティー”が露呈した「緊迫の瞬間」〈田中剛容疑者、奥本美穂容疑者、小西木菜容疑者が逮捕〉
NEWSポストセブン