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2013.07.05 07:00  週刊ポスト

千葉真一 殺陣の稽古で相手が真田広之だったら真剣を使った

 俳優・千葉真一氏が設立したJAC(ジャパンアクションクラブ)で研さんを積んだ若手俳優たちは、千葉氏が主演する数々の時代劇に出演した。彼らのアクロバティックな動きは主役を引き立てるためにも必要なものだと、かつての教え子たちとの思い出を語る千葉氏の言葉を、映画史・時代劇研究家の春日太一氏が綴る。

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 1978年の映画『柳生一族の陰謀』や1980年にスタートしたテレビシリーズ『影の軍団』など、千葉真一の主演する時代劇には必ず、自らが率いるJACの若手勢も出演している。彼らのアクロバティックなアクションは時代劇の立ち回りの新時代を予感させるものであった。

「アクロバティックな動きといわれますが、ああいう動きが出来るのがいると主役が引き立つんです。殺陣をやる時に何が大事かって、絡み(※斬られ役)なんです。ほとんど殺陣を勉強していない役者が主役でも、絡みが動けたら大丈夫。

 JACの奴らは本当に凄い。僕がしゃがんで足を斬った時なんか、足が浮きあがって頭から落ちていきましたから。そういうことをしてくれると、主役が一段と強く見えるわけです。

 そこを理解している監督がいい監督だと思います。普通は主役ばかり撮りそうだけど、そうじゃない。主役越しに斬られる方を撮る。十あれば七が絡みで、主役は三でいいんです。殺陣というのは斬られる方が大事なんです。主役ばかりだと迫力は伝わりません。アメリカではそういうのを理解しているから、やられる人たちのギャラが高い。でも、日本は彼らは底辺です。それが残念でなりません。

 JACの稽古は他とは違いますよ。真田広之を相手にする時とかは本身(真剣)を使います。木刀で稽古をすると、たとえばこちらが袈裟がけに斬ると相手は正面から受けますよね。でも、そうじゃないんです。

 刀もボクシングと一緒なんです。来たら、まずよける。本身を使って稽古すると、怖いからそれがよく分かるんです。その動きがあるかないかで、リアリティは全く違ってきます」

●春日太一(かすが・たいち)/1977年、東京都生まれ。映画史・時代劇研究家。著書に『天才 勝新太郎』(文春新書)、『仲代達矢が語る日本映画黄金時代』(PHP新書)ほか。

※再起動したジャパンアクションクラブでは、研修生を募集中。 詳細はwww.jac-nkl.comまで。

※週刊ポスト2013年7月12日号

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