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「男性占領して本読めない」と区立図書館に女性専用席設置

 女性限定プランや女性割引サービスが日本経済に好影響を与えているといわれたら、内心では面白くない思いをしていても男は黙るしかない。しかし、公的施設でも男は冷遇されている。例えば、図書館の女性専用席だ。

「雨が降っていたので雨宿りのつもりで図書館に入ったら、皆同じことを考えていたのか混んでいた。空いているスペースに椅子がなかったため、椅子を借りようとしたところ、『そちらの席は女性専用なので椅子はご使用できません』と断わられた。結局立ち読みで30分時間を潰したが、何だか納得がいきませんね……」(34歳・会社員)

 台東区立根岸図書館は、新聞雑誌閲覧コーナーにある50席のうち、10席が女性専用となっている。

「女性から『席が男性に占領されていて本が読めない』といった意見や『男性の目があるので女性誌を読みづらい』という意見があり、女性専用席を設けました」(台東区立中央図書館・館長)

 若い男性もまた肩身の狭い思いしている。共学の大学に女性専用カフェが登場しているのだ。

 埼玉工業大学のカフェは、1階は男女が使える共用カフェ、2階は女子学生専用スペースになっている。

「女子学生専用カフェのほか、全身鏡が3つ、カウンターで鏡を4~5個並べた化粧台があります。1階よりも高級感があり、見た目もかわいらしく、おしゃれな空間になっています。工業大学なのでもともと男子学生のイメージが強かったのですが、2002年に人間社会学部が開講し、女子学生が増えた。しかし女子学生の居場所があまりなかったので、新規の女子学生を受け入れるためにも専用スペースを設けました」(企画広報課)

 それなら男性専用ブースがあってもいいように思えるが……。あべの総合法律事務所の岩城穣弁護士は、女性専用席や優先席は憲法上問題があると指摘する。

「男性限定のスペースもつくるのなら平等といえますが、女性限定で利用できる部分だけをつくるのは必要性が高くない限り平等原則に反する恐れがあります。とくに公共団体では、より厳しく適用されるべきです」

※週刊ポスト2013年7月19・26日号

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