ライフ

炭酸水の効果 腹が膨れてダイエットにつながるだけじゃない

炭酸水はカラダにいいと人気が高まる

 この夏ブームの炭酸水。ダイエットその他に効果があるという。そのメカニズムを食文化に詳しい編集・ライターの松浦達也氏が解説する。

 * * *
 強烈な猛暑に襲われた今夏の日本列島では、「夏の酒」が好調だ。居酒屋ではハイボール、バーでは夏の定番となったカクテル「モヒート」などの炭酸入りアルコールカクテルが大人気。今年はビールの売上も好調で、国内ビール会社の売上高は続々と過去最高を更新したという。

 新しいトレンドとしては、本格焼酎(乙類)でも「炭酸割り」の人気が高くなっていることだ。「いいちこ」や最近人気の「キンミヤ焼酎」などの甲類とは異なり、これまでロックや水割りで飲まれてきた乙類も「ソーダ割り」「炭酸割り」で飲む人が増えてきている。喉ごしのよさに加えて、独特の芳醇な香りが炭酸で割ると洗練された味わいに変化する。好き嫌いがハッキリしがちな芋焼酎などは、キリリと冷やした炭酸水で割ると味も引き締まる。持ち前の芳醇な香りのなかから、フルーティな香りだけが際立つ印象だ。

 実はこの炭酸水、この数年美容・健康面からで女性から熱烈な支持を集めている。最近では女性誌や健康雑誌で「炭酸水」を切り口にした、アンチエイジング/ダイエット特集が組まれるほどだ。この数年で書籍も何冊か発行されている。そのうちの一冊から、炭酸水の効果を。

<炭酸水のうれしい効果は5つもあります。1.体重をへらすダイエット効果 2.便秘を解消してウエストを細くする効果 3.リバウンドを防ぐ代謝アップ効果 4.若さを保つアンチエイジング効果 5.健康美をイメージづける美肌効果>(『「炭酸水」飲むだけダイエット』マキノ出版/監修:平石貴久)

 本稿のスペースではすべてを紹介できないが、例えば「代謝アップ効果」のメカニズムは次の通りだ。炭酸を摂取すると血中に二酸化炭素が入る。すると、酸素を求めて血管が広がり、血流が改善される。健康系の雑誌なら、血圧降下や動脈硬化、心疾患にも効果が期待できるという切り口になるし、女性誌ならば「血行が促進され、美肌に!」となるわけだ。ダイエットにしても、単に炭酸でお腹が膨れてダイエットにつながるというだけの話ではない(もちろん、それもあるが)。

 この他にも「炭酸水の爽快感が脳のストレスホルモンを除去する」、「体のph(ペーハー)を調整する」など、さまざまな効果が期待できるという炭酸水。「尿酸結石の再発予防効果」「胃および十二指腸におけるアルカリ分泌促進」など国内外でさまざまなテーマの論文が発表されている。

 ただし、天然の炭酸水には硬度が高いものもあり、腹の調子に差しさわりがある可能性も。また、キンと冷えたものばかりでは「冷え」につながる人もいる。そして言うまでもないが、「芋のソーダ割り!」のようなアルコール入り炭酸水は「健康にいいから」とジョッキでがぶがぶ飲めばいいというものではない。酒は酔うためにある。

関連キーワード

トピックス

遠野なぎこ(Instagramより)
《愛するネコは無事発見》遠野なぎこが明かしていた「冷房嫌い」 夏でもヒートテックで「眠っている間に脱水症状」も 【遺体の身元確認中】
NEWSポストセブン
ブラジルを公式訪問されている秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年6月4日、撮影/JMPA)
「佳子さまは大学院で学位取得」とブラジル大手通信社が“学歴デマ報道”  宮内庁は「全報道への対応は困難。訂正は求めていません」と回答
NEWSポストセブン
米田
「元祖二刀流」の米田哲也氏が大谷翔平の打撃を「乗っているよな」と評す 缶チューハイ万引き逮捕後初告白で「巨人に移籍していれば投手本塁打数は歴代1位だった」と語る
NEWSポストセブン
花田優一が語った福田典子アナへの“熱い愛”
《福田典子アナへの“熱い愛”を直撃》花田優一が語った新恋人との生活と再婚の可能性「お互いのリズムで足並みを揃えながら、寄り添って進んでいこうと思います」
週刊ポスト
麻辣湯を中心とした中国発の飲食チェーン『楊國福』で撮影された動画が物議を醸している(HP/Instagramより)
〈まさかスープに入れてないよね、、、〉人気の麻辣湯店『楊國福』で「厨房の床で牛骨叩き割り」動画が拡散、店舗オーナーが語った実情「当日、料理長がいなくて」
NEWSポストセブン
生成AIを用いた佳子さまの動画が拡散されている(時事通信フォト)
「佳子さまの水着姿」「佳子さまダンス」…拡散する生成AI“ディープフェイク”に宮内庁は「必要に応じて警察庁を始めとする関係省庁等と対応を行う」
NEWSポストセブン
まだ重要な問題が残されている(中居正広氏/時事通信フォト)
中居正広氏と被害女性Aさんの“事案後のメール”に「フジ幹部B氏」が繰り返し登場する動かぬ証拠 「業務の延長線上」だったのか、残された最後の問題
週刊ポスト
50歳で「アンパンマン」を描き始めたやなせたかし氏(時事通信フォト)
《巨大なアンパンマン経済圏》累計市場規模は約6.6兆円…! スパイダーマンやバットマンより稼ぎ出す背景に「ミュージアム」の存在
NEWSポストセブン
保護者を裏切った森山勇二容疑者
盗撮逮捕教師“リーダー格”森山勇二容疑者在籍の小学校は名古屋市内で有数の「性教育推進校」だった 外部の団体に委託して『思春期セミナー』を開催
週刊ポスト
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《ブログが主な収入源…》女優・遠野なぎこ、レギュラー番組“全滅”で悩んでいた「金銭苦」、1週間前に公表した「診断結果」「薬の処方」
NEWSポストセブン
ホストクラブや風俗店、飲食店のネオン看板がひしめく新宿歌舞伎町(イメージ、時事通信フォト)
《「歌舞伎町弁護士」のもとにやって来た相談者は「女風」のセラピスト》3か月でホストを諦めた男性に声を掛けた「紫色の靴を履いた男」
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 万引き逮捕の350勝投手が独占懺悔告白ほか
「週刊ポスト」本日発売! 万引き逮捕の350勝投手が独占懺悔告白ほか
NEWSポストセブン