芸能

50作目迎えた『十津川警部』 過去の撮影警察が来る騒ぎも

 9月9日放送分で50作目を迎える2時間ドラマ『西村京太郎サスペンス十津川警部シリーズ』(TBS系)。記念すべき50作目『消えたタンカー』の見どころは、十津川警部役の主演・渡瀬恒彦(69才)と実兄・渡哲也(71才)の共演だ。

 50作すべてで十津川警部の相棒・亀井刑事役を演じている伊東四朗(76才)。意外にも、伊東と渡の共演は今回が初めてだったという。

「渡さんから『弟がお世話になっております』と頭を下げられて、びっくりしましたよ。『とんでもない、お世話になってるのはこっちです』と。兄弟でやるのは、どんな気持ちなんでしょうね」

 と伊東。自身もこの作品では息子の伊東孝明(42才)と親子共演を実現。本人は「孝明とはもう何度も一緒にやっていますので」とそっけないが、プロデューサーを務める森下和清さんによれば「すごくうれしそうだった」とか。

 相棒・渡瀬の印象を聞くと、

「私は『この作品で、渡瀬さんご本人とは会ったことがない』ってよく言うんです。渡瀬さんが私服で来たのを1回も見たことがなくて、家を出る時から十津川警部になっているんだと思いますよ。だから『十津川さんとしか会ってない』って」(伊東)

 と笑った。50回も作品を重ねると、トラブルもいろいろ。実際の列車を使った撮影ならではの苦労も多いようだ。

「1日1本しか出ない列車をバックに、渡瀬さんと2人で上野で撮影した時なんか、“ここでNGを出したら、次の日まで撮影できない”って、すごいプレッシャーになりました。1作目の札幌駅のホームでの撮影からして、“これが最終列車ですから、テストなしの本番です”って言われてね。いやぁ、あれもプレッシャーがかかりましたよ」(伊東)

 その1作目ではこんな“事件”も。森下さんが明かす。

「撮影で犯人がつけていた血のりが列車のじゅうたんについてしまって。拭く暇もなく、列車が操車場に入っちゃったんです。そしたら掃除のおばさんが本物の血だと思って110番。パトカーが来て大騒ぎになり、札幌駅には“出入り禁止”になりました」

 2作目は鹿児島が舞台だったが、それも「もう北海道ではできないと思って、反対方向の九州に行った」(森下さん)のが理由というから面白い。

 その2作目では、あわや伊東が降板になる寸前の事態が起きていた。森下さんの話。

「特急『はやぶさ』が東京から終点の西鹿児島駅に着くまでの間、ずっと撮影していても撮影しきれなくて、列車が車庫に入ってからも夜が明けるまで撮り続けていました。それが終わって伊東さんに『次の撮影まで寝てください』と言ったんですが、時間を聞かれて『30分です』と答えたら、『もう殉職させてください』って。それからは、伊東さんに少し気をつかうようになりました(苦笑)」

※女性セブン2013年9月19日号

関連記事

トピックス

大谷の妻・真美子さん(写真:西村尚己/アフロスポーツ)と水原一平容疑者(時事通信)
《水原一平ショックの影響》大谷翔平 真美子さんのポニーテール観戦で見えた「私も一緒に戦うという覚悟」と夫婦の結束
NEWSポストセブン
大ヒット中の映画『4月になれば彼女は』
『四月になれば彼女は』主演の佐藤健が見せた「座長」としての覚悟 スタッフを感動させた「極寒の海でのサプライズ」
NEWSポストセブン
国が認めた初めての“女ヤクザ”西村まこさん
犬の糞を焼きそばパンに…悪魔の子と呼ばれた少女時代 裏社会史上初の女暴力団員が350万円で売りつけた女性の末路【ヤクザ博士インタビュー】
NEWSポストセブン
華々しい復帰を飾った石原さとみ
【俳優活動再開】石原さとみ 大学生から“肌荒れした母親”まで、映画&連ドラ復帰作で見せた“激しい振り幅”
週刊ポスト
中国「抗日作品」多数出演の井上朋子さん
中国「抗日作品」多数出演の日本人女優・井上朋子さん告白 現地の芸能界は「強烈な縁故社会」女優が事務所社長に露骨な誘いも
NEWSポストセブン
死体損壊容疑で逮捕された平山容疑者(インスタグラムより)
【那須焼損2遺体】「アニキに頼まれただけ」容疑者はサッカー部キャプテンまで務めた「仲間思いで頼まれたらやる男」同級生の意外な共通認識
NEWSポストセブン
学歴詐称疑惑が再燃し、苦境に立つ小池百合子・東京都知事(写真左/時事通信フォト)
小池百合子・東京都知事、学歴詐称問題再燃も馬耳東風 国政復帰を念頭に“小池政治塾”2期生を募集し準備に余念なし
週刊ポスト
(左から)中畑清氏、江本孟紀氏、達川光男氏による名物座談会
【江本孟紀×中畑清×達川光男 順位予想やり直し座談会】「サトテル、変わってないぞ!」「筒香は巨人に欲しかった」言いたい放題の120分
週刊ポスト
大谷翔平
大谷翔平、ハワイの25億円別荘購入に心配の声多数 “お金がらみ”で繰り返される「水原容疑者の悪しき影響」
NEWSポストセブン
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
女性セブン
ホワイトのロングドレスで初めて明治神宮を参拝された(4月、東京・渋谷区。写真/JMPA)
宮内庁インスタグラムがもたらす愛子さまと悠仁さまの“分断” 「いいね」の数が人気投票化、女性天皇を巡る議論に影響も
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン