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缶コーヒー商品名 金、ゴールドと勝手に言えない事情を解説

「缶コーヒーって、『金』とか『ゴールド』って勝手に言えないんだって」

 AKB48の大島優子がそう言いながら登場する、アサヒ飲料の缶コーヒー『ワンダ ゴールドブラック -金の無糖-』のCMが話題だ。ネット上ではこのセリフについて「勝手に言えないってどういうこと?」という声が出ている。

 同CMは、「“金”を語ることを許されたブラック」の文字が現れ、「“金”、それは高級豆の証」というナレーションが入る。とにかく「金」を強調する作りになっている。それだけに、ネット上では「勝手に言えない理由をちゃんと説明して」と検索する人が急増中だ。

 アサヒグループホールディングスの広報担当者に聞くと、こんな理由を明かした。

「“高級表示”に該当する『金』や『ゴールド』を使用する条件は、『コーヒー飲料等の表示に関する公正競争規約』で決められております。『ワンダ ゴールドブラック -金の無糖-』の場合、高級表示を使用する根拠として“アラビカ種100%”“複数の高級豆のブレンド”などが該当します」

 コーヒー飲料等の表示に関する公正競争規約によれば、「スーパー」、「スペシャル」、「プレミアム」、「ゴールド(ゴールデン)」、「ロイヤル」などを缶コーヒーの商品名に使う場合は、特定の種類の豆を一定量以上使用している、など条件が決まっている。つまり、大島がCMで言っているように、勝手に言えないのだ。

『金の微糖』以外にも、“高級表示”をしている缶コーヒーでは、日本コカ・コーラの『ジョージア プレミアムブレンド』、ネスレ『ネスカフェ ゴールドブレンド』などがある。

「缶コーヒーの市場は飽和状態ですが、年間約8000億円と市場規模は非常に大きいです。そのため近年では、各社とも付加価値をつけた新商品を投入しています。最近では、健康を意識したものや、香りを強調したものなども出てきています。ゴールドやプレミアムといった名称も、高級感で付加価値をつけようという狙いと言えます」(広告代理店関係者)

 商品名にも各社の商品開発の工夫が隠されているのだ。

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