一方、利用者にとって、多様化するシェアハウスに入居するメリットは何だろうか。消費者の心理や行動に詳しいニッセイ基礎研究所生活研究部准主任研究員の久我尚子氏に聞いた。

「シェアハウスが多彩になっているとはいえ、入居する目的の第一は、経済的理由だと考えられます。様々なサービスが付くことで家賃は相場と同程度のシェアハウスも増えていますが、初期費用が抑えられるなど、やはり経済的メリットはある。20代~30代の非正規雇用者は増えており、可処分所得はここ数年減り続けています。会社の福利厚生などを受けられないために、家賃を少しでも低く抑えたいという現実がまずあるのです」

 経済的理由のほかには、家族的な安心感があげられるという。

「最近、結婚したいと考える20代女性が増加していますが、その理由として『子ども・家族を持ちたいから』と答える人が増えています。若い人の間で、家族的な安心感を求める気持ちが強まっていると考えられます。人気番組「テラスハウス」(フジテレビ系)のように、シェアハウス間での出会いも期待できるのかもしれませんね。

 また、生涯未婚率は上昇しており、結婚は、普通にできるものから、努力しないと手に入らないものに変わりつつあります。疑似家族のようなつながりやコミュニケーションを保てるシェアハウスは今後、若者よりもむしろ年齢を重ねた単身者にとって、必要性が高まっていくのではないでしょうか」

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