なお、1991年の記事を執筆した植村隆氏にも話を聞こうと、4月からの教授就任が決まっていた神戸松蔭女子学院大学を通じて取材を申し込んだが、同大は「教授就任の契約は先日解消しました。取り次ぐこともできません」と回答した。

 慰安婦問題の嘘を追及している東京基督教大学の西岡力教授は、昨年やはり朝日新聞に7項目の質問を送ったが、本誌とほぼ同様の「木で鼻をくくったような回答しか寄せられなかった」という。

 朝日の姿勢は大いに疑問だ。同紙3月15日付社説では、STAP細胞の問題について、〈理研は日本を代表する研究機関である。この混乱を招いた事態について、誠実かつ早急に問題を解明する責任がある。その第一は、この万能細胞は実在するかどうかをはっきりさせる必要があることだ〉〈もう一つは(中略)発表されたのはなぜなのかを探ることだ〉と書いた。

「理研」を「朝日新聞」に、「研究機関」を「報道機関」に、「万能細胞」を「慰安婦の強制連行」に読み替えてほしい。もう彼らは恥ずかしくて他人を批判などできなくなるはずだ。

【*注】〈吉田清治氏は八三年に「軍の命令により朝鮮・済州島で慰安婦狩りを行い、女性二百五十人を無理やり連行した」とする本を出版していた。慰安婦訴訟をきっかけに再び注目を集め、朝日新聞などいくつかのメディアに登場したが、間もなく、この証言を疑問視する声が上がった。済州島の人たちからも、氏の著述を裏付ける証言は出ておらず、真偽は確認できない〉とした部分。

※SAPIO2014年5月号

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