国内

いまだ慰安婦誤報訂正しない朝日新聞 理研批判は恥ずかしい

 慰安婦問題は、朝日新聞が1991年8月11日付記事で〈元朝鮮人従軍慰安婦 戦後半世紀 重い口開く〉と大見出しをつけた一報で一気に火を噴いた。これは後に事実とは異なっていたことが判明したが、今に至るも誤報と認めていない。朝日新聞は過去の誤った報道について、どう考え、どう説明するのか。今回本誌は11項目の質問を作成、同社に質した。朝日新聞広報部は、以下のような文書で回答を寄せた。

〈お尋ねの件に限らず、個々の記事の取材や掲載の経緯についてはお答えしていません。読者にお伝えしなければならないと判断した事柄は当社の紙面や電子版などを通じて報道することが当社の基本姿勢です。貴誌の様々な主張について、当社の考えを逐一お示しすることはいたしかねます〉

 回答が届いた翌日、あらためて次の1問だけの質問状を送った。

【問】慰安婦問題に限らず一般論として、誤報については何年前のものであろうと訂正すべきものだと考えているが、朝日新聞はそう考えるか。

 それに対しては、前回と違う回答がファクスで寄せられた。

〈従軍慰安婦問題は最初から明確な全体像が判明していたという性格の問題ではありません。政府の調査や学術研究、ジャーナリストの取材などによって徐々にその実相が明らかになってきました。歴史に関する証言報道は、その検証等によって新しい事実が判明した場合、その事実を伝えることが重要だと考え、そう努めています〉

 一見もっともらしい回答だが、「新たな事実」を報じれば誤報について訂正・謝罪しなくてもいいということではないだろう。その点については改めて問う必要がある。3回目となる質問を送った。

【問】(回答には)「新しい事実が判明した場合、その事実を伝える」とある。1997年3月31日付記事「(吉田証言の)真偽は確認できない」の記述(*注)もそれに当たるか。

【問】「新しい事実が判明した場合」は、過去の誤った報道については訂正するのが一般的だ。1997年3月31日付記事は(強制連行があったと報じた記事の)「訂正」なのか。そうではない場合、今後訂正することを検討しているか。

 このほか、現在の国際情勢に悪影響を与えていることについての見解など計20問を聞いた。しかしそれには1回目と同様、〈読者にお伝えしなければならないと判断した事柄は当社の紙面や電子版などを通じて報道することが当社の基本姿勢です〉などとする回答があったのみだった。

関連キーワード

トピックス

小泉進次郎氏(時事通信フォト)
《地元・横須賀では小泉進次郎氏に不安の声》“未来のファーストレディ”に見せていた献身「(滝クリのため)子どもを抱っこして相談に来た」
NEWSポストセブン
香川県を訪問された秋篠宮妃紀子さまと次女・佳子さま(2025年10月2日、撮影/JMPA)
《手話動画が話題に》「手話できる佳子さまカッコいい」“真逆”のカラーをお召しになった紀子さまとさりげなく共通カラーを入れた高度なコーディネート
NEWSポストセブン
兵庫県宝塚市で親族4人がボーガンで殺傷された事件の公判が神戸地裁で開かれた(右・時事通信)
《クロスボウ殺人》母、祖母、弟が次々と殺され…唯一生き残った叔母は矢が貫通「息子は、撃ち殺した母をリビングに引きずった」【野津英滉被告・公判】
NEWSポストセブン
イギリス出身のインフルエンサーであるボニー・ブルー(本人のインスタグラムより)
《本人が最も恐れていた事態に…》「タダで行為できます」金髪美女インフルエンサー(26)、デリバリー注文のバーガー店が滞在先を暴露「軽視できません」
NEWSポストセブン
部下と“ホテル密会”を繰り返していた前橋市・小川晶市長(時事通信フォト)
小川市長”ラブホ会議問題”の前橋市民から出る嘆き 「高崎の親戚からすんげえ笑われた」「男と女でどんな会議なんかい、ほんと恥ずかし」
NEWSポストセブン
「愛馬の日」のイベントに参加された愛子さま(2025年9月、東京・世田谷区。撮影/JMPA)
悠仁さまの成年式を機に海外メディアが相次いで“男性しか継承できない”日本の現行制度を不可解だと指摘 皇位継承から除外されている愛子さまの存在もクローズアップ 
女性セブン
自党内の混乱はおさまりそうにない(時事通信フォト)
“女安倍”高市氏に防衛省制服組が“ただならぬ警戒感”「台湾有事が現実に」「独自の国家観をもつ軍事フリークは面倒」、進次郎氏を推す意外な声も「実力不足の方がいい」
NEWSポストセブン
たばこ祭りに参加した真矢と妻の石黒彩
《杖と車椅子で10メートルの距離を慎重に…》脳腫瘍のLUNA SEA・真矢が元モー娘。の妻と夫婦で地元祭りで“集合写真”に込めた想い
NEWSポストセブン
懲役5年が言い渡されたハッシー
《人気棋士ハッシーに懲役5年判決》何度も「殺してやる」と呟き…元妻が証言した“クワで襲われた一部始終”「今も殺される夢を見る」
NEWSポストセブン
浅香光代さんの稽古場に異変が…
《浅香光代さんの浅草豪邸から内縁夫(91)が姿を消して…》“ミッチー・サッチー騒動”発端となった稽古場が「オフィスルーム」に様変わりしていた
NEWSポストセブン
群馬県前橋市の小川晶市長(42)が部下とラブホテルに訪れていることがわかった(左/共同通信)
【前橋市長のモテすぎ素顔】「ドデカいタケノコもって笑顔ふりまく市長なんて他にいない」「彼女を誰が車で送るかで小競り合い」高齢者まで“メロメロ”にする小川市長の“魅力伝説”
NEWSポストセブン
関係者が語る真美子さんの「意外なドラテク」(getty image/共同通信)
《ポルシェを慣れた手つきで…》真美子さんが大谷翔平を隣に乗せて帰宅、「奥さんが運転というのは珍しい」関係者が語った“意外なドライビングテクニック”
NEWSポストセブン