芸能

綾戸智恵が語る 介護で母親にオムツをはかせて気づいたこと

 介護生活におむつは切り離せない。歌手・綾戸智恵さん(56)は、2004年から母の介護を続ける。今でこそ母の「下のお世話」も手慣れた綾戸さんだが、当初は苦労の連続だったと語る。

 * * *
 もう10年以上も前の話ですけどね。当時レコード関係のとってもエライ方にすごくお世話になってまして。その方が体調を崩されて、鼻から管を入れて酸素を送り込むやつあるでしょ、アレを使い始めたんですよ。

 で、その方が「俺はこんなのつけるようになったから業界を去る」って言い出したんです。その時は「えらいもったいないことおっしゃいますなぁ」って思ったんです。そんなこと言わんと、酸素ボンベ引っぱりながら仕事すればええやないですかって……。

 その後、私は認知症の母親の介護をするようになりました。母におむつを穿かせるようになってはたと気付いたんです。

 あの酸素ボンベも母のおむつもおんなじやって、どっちも必要だから身に付けるもんで、決して恥ずかしいものやあらへん。寒いからコート着るのとおんなじ。楽しく生きていてやりたいことがあるなら、コートを着るようにおむつを使うべきやね。

 でもまぁ、とくに男性はプライドみたいなもんが邪魔するらしいですね。尿漏れがあってもなかなか使おうとしないっていいます。

 うちの母だって、最初は戸惑いましたもの。でもね、「これ穿いておいしいお寿司食べ行こか」って誘ったら「うん」いうて穿いてくれました。ただ穿いてくれって言うんじゃなくて、楽しいことをしたいから穿いてちょうだいってお願いすれば案外スムーズかもしれませんね。

 今年89歳の母は実家が九州です。だからお墓参りっていうと九州旅行になるんです。でも車椅子生活だから大変です。もっぱら飛行機です。でも、どんなにでっかい飛行機でも車椅子が入るトイレはない。困りますわ。

 ここでやっぱりおむつが助けてくれるんですよ。

 ついこないだも羽田から福岡空港まで行きました。ユニ・チャームのパンツ型のおむつを穿かせて、その中に尿漏れパッドを3枚重ねで装着してね。

 九州までの2時間の旅を成功させましたよ。お空の上でおしっこ出ちゃったら濡れたパッドを一枚ずつ外していく。そして福岡の飛行場でおむつも取り替えました。これで空の旅OK(笑い)。あれがなかったら母は墓参りさえできないんです。

 でも、これも10年間の介護生活があったからこその経験値ですよ。

関連キーワード

トピックス

山下市郎容疑者(41)が犯行の理由としている”メッセージの内容”とはどんなものだったのか──
「『包丁持ってこい、ぶっ殺してやる!』と…」山下市郎容疑者が見せたガールズバー店員・伊藤凛さんへの”激しい憤り“と、“バー出禁事件”「キレて暴れて女の子に暴言」【浜松市2人刺殺】
NEWSポストセブン
WEST.中間淳太(37)に熱愛が発覚、お相手は“バスり”ダンスお姉さんだ
《熱愛ツーショット》WEST.中間淳太(37)に“激バズダンスお姉さん”が向けた“恋するさわやか笑顔”「ほぼ同棲状態でもファンを気遣い時間差デート」
NEWSポストセブン
アパートで”要注意人物”扱いだった山下市郎容疑者(41)。男が起こした”暴力沙汰”とは──
《オラオラB系服にビッシリ入れ墨 》「『オマエが避けろよ!』と首根っこを…」“トラブルメーカー”だった山下市郎容疑者が起こした“暴力トラブル”【浜松市ガールズバー店員刺殺事件】
NEWSポストセブン
4月は甲斐拓也(左)を評価していた阿部慎之助監督だが…
《巨人・阿部監督を悩ませる正捕手問題》15億円で獲得した甲斐拓也の出番減少、投手陣は相次いで他の捕手への絶賛 達川光男氏は「甲斐は繊細なんですよね」と現状分析
週刊ポスト
事件に巻き込まれた竹内朋香さん(27)の夫が取材に思いを明かした
【独自】「死んだら終わりなんだよ!」「妻が殺される理由なんてない」“両手ナイフ男”に襲われたガールズバー店長・竹内朋香さんの夫が怒りの告白「容疑者と飲んだこともあるよ」
NEWSポストセブン
WEST.中間淳太(37)に熱愛が発覚、お相手は“バスり”ダンスお姉さんだ(右・Instagramより)
《スクープ》“夢の国のジュンタ”に熱愛発覚! WEST.中間淳太(37)が“激バズダンスお姉さん”と育む真剣交際「“第2の故郷”台湾へも旅行」
NEWSポストセブン
第一子となる長女が誕生した大谷翔平と真美子さん
《左耳に2つのピアスが》地元メディアが「真美子さん」のディープフェイク映像を公開、大谷は「妻の露出に気を使う」スタンス…関係者は「驚きました」
NEWSポストセブン
防犯カメラが捉えた緊迫の一幕とは──
「服のはだけた女性がビクビクと痙攣して…」防犯カメラが捉えた“両手ナイフ男”の逮捕劇と、〈浜松一飲めるガールズバー〉から失われた日常【浜松市ガールズバー店員刺殺】
NEWSポストセブン
和久井学被告と、当時25歳だった元キャバクラ店経営者の女性・Aさん
【新宿タワマン殺人・初公判】「オフ会でBBQ、2人でお台場デートにも…」和久井学被告の弁護人が主張した25歳被害女性の「振る舞い」
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(Instagramより)
《愛するネコは無事発見》遠野なぎこが明かしていた「冷房嫌い」 夏でもヒートテックで「眠っている間に脱水症状」も 【遺体の身元確認中】
NEWSポストセブン
ブラジルを公式訪問されている秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年6月4日、撮影/JMPA)
「佳子さまは大学院で学位取得」とブラジル大手通信社が“学歴デマ報道”  宮内庁は「全報道への対応は困難。訂正は求めていません」と回答
NEWSポストセブン
花田優一が語った福田典子アナへの“熱い愛”
《福田典子アナへの“熱い愛”を直撃》花田優一が語った新恋人との生活と再婚の可能性「お互いのリズムで足並みを揃えながら、寄り添って進んでいこうと思います」
週刊ポスト