国際情報

中越衝突きっかけに関心強める米軍が南シナ海で駆逐艦を航行

 南シナ海で中国とベトナムが衝突して以来、アジアの安全保障への関心が高まっている。国際教養大学教授でチャイナウォッチャーとして知られるウィリー・ラム氏が中越艦船衝突をきっかけに、今後は各国がどのように行動する見込みかについて解説する。

 * * *
 南シナ海での中越艦船衝突を引き金に、ベトナムでは激しい反中暴動が発生し、中国のみならず台湾や香港、日本の現地進出企業が放火、破壊され、多数の死傷者が出た。北京の軍事筋によると、中国人民解放軍はベトナム国境に駐留する軍部隊数十万人に「3級警備態勢」をとるよう指示したという。

 これにより将兵の休暇を取り消し、24時間態勢で警戒に入り、即応準備を整えることが求められる。つまり臨戦態勢に入ったことを意味する。

 台湾海軍の元陸戦隊上校(大佐に相当)で、台湾版「防衛白書」の執筆者でもある宋兆文氏は台湾メディアに対して、「中越間では1974年や1988年にも両軍艦船による衝突が起きており、今後も紛争が起きる危険がある。一昨年6月、中国はベトナムが主権を主張する海域に海南省管轄下の三沙市を一方的に設立するなど、これまでベトナム側がやられっぱなしだけに、不満が爆発する可能性は否定できない」と指摘し、大規模な海戦に発展する恐れを指摘した。

 しかし、中越両国の軍事力の差は歴然としている。中国の陸軍と海軍の戦力は125万人(戦車と装甲車は1万5000輌)と26万人(各種艦船800隻)であるのに対して、ベトナム軍は陸軍が42万3000人(同2700輌)、海軍は4万2000人(同250隻)と圧倒的に不利だ。

 ベトナムが最後に頼るのは南シナ海に展開する米国の軍事力になる。

関連キーワード

トピックス

無期限の活動休止を発表した国分太一
「給料もらっているんだからさ〜」国分太一、若手スタッフが気遣った“良かれと思って”発言 副社長としては「即レス・フッ軽」で業界関係者から高評価
NEWSポストセブン
ブラジル訪問を終えられた佳子さま(時事通信フォト)
《クッキーにケーキ、ゼリー菓子を…》佳子さま、ブラジル国内線のエコノミー席に居合わせた乗客が明かした機内での様子
NEWSポストセブン
1985年春、ハワイにて。ファースト写真集撮影時
《突然の訃報に「我慢してください」》“芸能界の父”が明かした中山美穂さんの最期、「警察から帰された美穂との対面」と検死の結果
NEWSポストセブン
”アナウンサーらしくないアナウンサー“と評判
「笑顔でピッタリ腕を絡ませて…」元NMB48アイドルアナ・瀧山あかねと「BreakingDown」エース・細川一颯の“腕組み同棲愛”《直撃に「まさしくタイプです(笑)」》
NEWSポストセブン
『ザ!鉄腕!DASH!!』降板が決まったTOKIOの国分太一(右/番組の公式サイトより)
《TOKIO・国分太一が無期限活動休止》「演者とスタッフは“独特の距離感”だった」関係者が明かす『鉄腕DASH』現場の“特殊な事情”
NEWSポストセブン
グラビアのオファーも多いと言われる中川安奈アナ(本人のインスタグラムより)
《SNSで“インナーちらり笑”》元NHK中川安奈アナが森香澄の強力ライバルに あざとキャラと確かなアナウンス技術で「ポテンシャルは森香澄以上」との指摘
週刊ポスト
『ザ!鉄腕!DASH!!』降板が決まったTOKIOの国分太一(右/番組の公式サイトより)
《スタッフに写真おねだりか》TOKIO・国分太一は「コンプライアンス上の問題行為が複数あった」…日本テレビに問い合わせた結果
NEWSポストセブン
不倫が報じられた錦織圭、妻の観月あこ(Instagramより)
《錦織圭・モデル女性と不倫疑惑報道》反対を押し切って結婚した妻・観月あことの“最近の関係” 錦織は「産んでくれたお母さんに優しく接することを心がけましょう」発言も
NEWSポストセブン
お疲れのご様子の雅子さま(2025年、沖縄県那覇市。撮影/JMPA) 
雅子さまにささやかれる体調不安、沖縄訪問時にもお疲れの様子 愛子さまが“異変”を察知し、とっさに助け舟を出される場面も
女性セブン
不倫が報じられた錦織圭(AFP時事)
《美女モデルと不倫》妻・観月あこに「ブラックカード」を渡していた錦織圭が見せた“倹約不倫デート”「3000円のユニクロスウェットを着て駅前チェーン喫茶店で逢瀬」
NEWSポストセブン
永野芽郁のマネージャーが電撃退社していた
《永野芽郁に新展開》二人三脚の“イケメンマネージャー”が不倫疑惑騒動のなかで退所していた…ショックの永野は「海外でリフレッシュ」も“犯人探し”に着手
NEWSポストセブン
インドのナレンドラ・モディ首相とヨグマタ・相川圭子氏(2023年の国際ヨガデー)
ヨグマタ・相川圭子氏、ニューヨーク国連本部で「国際ヨガデー」に参加 4月のNY国連協会映画祭では高校銃乱射事件の生存者へ“愛の祝福”も
NEWSポストセブン