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平均的老後過ごすには「年金+α」必要 退職金や貯蓄で補完

 ぜいたくしなければ、老後は年金だけで暮らせるはず──多くの人が抱くそんな希望を、今の国の年金はかなえてくれるのだろうか。

 答えは「NO」だ。年金だけで老後の生活をまかなおうと楽観視していると、いざ年金生活が始まったとき、思っている以上に生活が困窮してしまうことになる。

 今の高齢夫婦世帯(夫65才以上、妻60才以上)の家計を例に考えてみよう。2013年の総務省『家計調査』によると、高齢夫婦世帯の1か月の年金収入は平均で22万円程度なのに対し、出ていく支出は1か月で約27万円。つまり、老後に平均的な暮らしをすると、毎月5万円もの赤字になってしまうのだ。“年金博士”として知られる社会保険労務士の北村庄吾さんは、こうアドバイスする。

「最新の『財政検証』をみると、年金額はさらに減っていくシミュレーションが示されています。月5万円の赤字を、生活費の節約で穴埋めしようにも限界が。老後の“年金貧乏”を避けるために、安定した収入がある現役時代に対策を立てておくことが必須です」

 さらに北村さんは続ける。

「年金はあくまで老後の生活のベースとなるお金。生活の保障を約束しているものではありません。平均的な老後を送るためには、“年金+α”で考え、足りない部分を退職金や貯金で補完する意識を持ちましょう」

※女性セブン2014年7月31日・8月7日号

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