日本よりもひと足早くスマホの大型化がすすんでいる韓国では、イヤホン通話はごく当たり前の風景だ。K-POPのコンサートやファンミーティングに参加するため、年に複数回、韓国へ行っている30代の団体職員女性は「みんなイヤホンで話していますね」と通話の方法が違うと話す。
「韓国の人はサムスンかLGのスマホばかりなんですが、小さめのタブレットと呼んでもよいくらい大きさだから片手で持っての操作はムリだし、重くて耳に当てづらい。だからイヤホン通話が当たり前。マイクつきのイヤホンの人もいるけど、普通のイヤホンで送話口だけ口もとに近づけている人もけっこういます。でも、誰も変な目で見ないです。そんな人ばかりだから(笑)。サイズが小さいiPhoneは、高すぎるから買えないと言っていました」
イヤホン通話だと、受話口からでは聞き取りにくい話し声も聞き取りやすくなる。また、顔の脂や化粧などが画面につくのを気にする必要もなくなる。人の目を気にする以外はよいことづくめだが、イヤホンケーブルは断線しやすいので気をつけてほしい。
「スマホにイヤホンをつけたままカバンにしまったり、くるくる巻きつけておいたりすると断線の原因になります。本体からはずしてイヤホンケースに入れておくのがおすすめです。自分の耳穴の大きさにフィットするイヤホンだと、ノイズキャンセル機能なしでも音漏れしませんし、ボリュームを上げずにはっきり話し声が聞こえます。ぜひ、ご自分の耳に合うイヤホンを使ってみてください」(前出・松田さん)
常識というのは変わるものだ。初めて電話がこの世にあらわれたとき、箱と筒に向かってしゃべるという行為は奇妙なものにうつったに違いないが、今では誰も不自然には思わない。イヤホン通話も、そう時間をかけず当たり前の光景になるだろう。