ライフ

もしもあなたの母校が「使えない大学」認定されてしまったら

「使える大学」「使えない大学」ランキングが話題だ。なかには母校が「使えない」にランキングされて本気で怒っている人もいる。どう対処すべきか、大人力コラムニスト・石原壮一郎氏が答える。

 * * *
 一部の人はいくつになっても学歴の話が大好きです。かつて『大学図鑑!』という本を長く出していましたが、その読者ハガキでは毎年毎年「母校を茶化すような記述をしてケシカラン!」「ウチの大学はもっと評価されているはずだ!」といった熱い声が、たくさん寄せられました。もちろん、貴重なご意見として真摯に受け止めつつ、なぜそこまでムキになるのか呆れ……じゃなくて、感心したものです。

 それはさておき、ここ何日かネット上では「週刊ダイヤモンド」10月18日号に掲載された「使える人材を輩出した大学ランキング」が話題になっています(はからずも『大学図鑑!』と同じ版元の雑誌ですが、とくに関連性も他意もありません)。

 ビジネスマンに「使える」人材が多いと思う大学と「使えない」人材が多いと思う大学を尋ねて、「使える」から「使えない」を引き算し、その差でランキングを作ったというもの。明らかに適当で根拠のない計算方法で作られたランキングですが、しょせんは“お遊び”ですから、目くじらを立てるようなものではありません。しかし、どうやら“お遊び”としてではなく、正面から受け止めて本気で憤っている人も少なくないようです。

 ちなみにそのランキングでは、「使える」のトップ5は「慶応義塾大学」「早稲田大学」「京都大学」「一橋大学」「東京大学」の順。「使えない」のトップ5は「法政大学」「日本大学」「青山学院大学」「学習院大学」「獨協大学」の順でした。いや、怒らないでください。私が言っているのではなく、「週刊ダイヤモンド」に載っていたランキングなので。

 あなたの周囲にも、「あのランキングはケシカラン!」と憤っている人がいるかもしれません。本当は「そこまで本気で怒るなんて、よっぽど学歴コンプレックスがあるんですね」とか「そこまでこだわるなんて、学歴ぐらいしかプライドの拠り所がないんですね」と言ってやりたいところですが、図星を突くのはかわいそうだし、怒りの矛先がこっちに向いてきたら面倒です。

「なんでウチが○○大より下(or上)なんだ!」と怒っている人に対しては、「ああ、あれって計算方法に何の根拠もありませんよね」と、まずはランキングを否定しましょう。自分の出身校がはるかに下位か影も形もなかったら、「こういうランキングで上位に出てくること自体がうらやましいですよ。ウチなんて……」とちょっとスネるのが有効。この手の話題が好きな人は、自分の出身大学に素直に誇りを持っていたり、嘆くことが遠まわしな自慢だったりするので、それなりに自尊心をくすぐることができます。

関連キーワード

トピックス

まだ重要な問題が残されている(中居正広氏/時事通信フォト)
中居正広氏と被害女性Aさんの“事案後のメール”に「フジ幹部B氏」が繰り返し登場する動かぬ証拠 「業務の延長線上」だったのか、残された最後の問題
週刊ポスト
生徒のスマホ使用を注意しても……(写真提供/イメージマート)
《教員の性犯罪事件続発》過去に教員による盗撮事件あった高校で「教員への態度が明らかに変わった」 スマホ使用の注意に生徒から「先生、盗撮しないで」
NEWSポストセブン
(写真/イメージマート)
《ロマンス詐欺だけじゃない》減らない“セレブ詐欺”、ターゲットは独り身の年配男性 セレブ女性と会って“いい思い”をして5万円もらえるが…性的欲求を利用した驚くべき手口 
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《ブログが主な収入源…》女優・遠野なぎこ、レギュラー番組“全滅”で悩んでいた「金銭苦」、1週間前に公表した「診断結果」「薬の処方」
NEWSポストセブン
京都祇園で横行するYouTuberによる“ビジネス”とは(左/YouTubeより、右/時事通信フォト)
《芸舞妓を自宅前までつきまとって動画を回して…》京都祇園で横行するYouTuberによる“ビジネス”「防犯ブザーを携帯する人も」複数の被害報告
NEWSポストセブン
由莉は愛子さまの自然体の笑顔を引き出していた(2021年11月、東京・千代田区/宮内庁提供)
愛子さま、愛犬「由莉」との別れ 7才から連れ添った“妹のような存在は登校困難時の良きサポート役、セラピー犬として小児病棟でも活動
女性セブン
インフルエンサーのアニー・ナイト(Instagramより)
海外の20代女性インフルエンサー「6時間で583人の男性と関係を持つ」企画で8600万円ゲット…ついに夢のマイホームを購入
NEWSポストセブン
ホストクラブや風俗店、飲食店のネオン看板がひしめく新宿歌舞伎町(イメージ、時事通信フォト)
《「歌舞伎町弁護士」のもとにやって来た相談者は「女風」のセラピスト》3か月でホストを諦めた男性に声を掛けた「紫色の靴を履いた男」
NEWSポストセブン
『帰れマンデー presents 全国大衆食堂グランプリ 豪華2時間SP』が月曜ではなく日曜に放送される(番組公式HPより)
番組表に異変?『帰れマンデー』『どうなの会』『バス旅』…曜日をまたいで“越境放送”が相次ぐ背景 
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《自宅から遺体見つかる》遠野なぎこ、近隣住民が明かす「部屋からなんとも言えない臭いが…」ヘルパーの訪問がきっかけで発見
NEWSポストセブン
2014年に結婚した2人(左・時事通信フォト)
《仲間由紀恵「妊活中の不倫報道」乗り越えた8年》双子の母となった妻の手料理に夫・田中哲司は“幸せ太り”、「子どもたちがうるさくてすみません」の家族旅行
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(左/Xより)
《大学時代は自由奔放》学歴詐称疑惑の田久保市長、地元住民が語る素顔「裏表がなくて、ひょうきんな方」「お母さんは『自由気ままな放蕩娘』と…」
NEWSポストセブン