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東大医科研特任教授が日本の高血圧治療のデタラメ横行に苦言

 製薬会社・ノバルティスファーマの降圧剤「バルサルタン」の臨床試験に関する疑惑でも明らかになった、製薬会社と医師の癒着構造を、専門家たちはどう捉えているのか。日本の健康基準値の歪みを指摘することでその構造を喝破してきた大櫛陽一・東海大学医学部名誉教授と、医療ガバナンスの旗手として大学医療の中枢から内部告発を続ける上昌広・東京大学医科研特任教授が初対談した。

大櫛:今年4月、日本人間ドック学会が発表した「健康診断(健診)の新基準」は現行の基準から大きくかけ離れているということで日本高血圧学会などの臨床学会から「国民の健康に危険を及ぼしかねない」と袋だたきにあって潰されてしまいましたが、私は150万人を調査対象とした人間ドック学会の方が正しいと思っています。

 私自身が過去に行なった70万人を対象とした大規模調査の基準値とも合致する。たとえば現行基準では年齢も性別も関係なく「上」(収縮期血圧)は130から高血圧と診断されてしまいますが、人間ドック学会は147でも正常。私たちの調査でも60~64歳の男性は164まで正常値の範囲です。高過ぎると思うかもしれませんが、我々の基準の方が欧米で用いられる最新のガイドラインにも合致しているのです。

上:私は高過ぎる高血圧についてはやはり薬を使用すべきと考えますが、確かに年齢や性別を無視した10数年前につくられた基準が現代に通用するわけがない。とにかく血圧を下げればいいなんてのはデタラメな治療であって、個々の事情を考慮すべきです。

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