会社の上司や知り合いから急に自宅に招待されて慌ててしまうことも。その際のマナーを作法家でパッションジャパンCOOの三枝理枝子さんと日本バトラー&コンシェルジュ 代表取締役社長の新井直之さんに聞いた。
約束の時間への到着は、オンタイムが理想。
「数人で呼ばれている場合は、バラバラと伺わず、前もって待ち合わせをして一緒に伺うのが、相手の手を煩わせない配慮です。ホームパーティーなどは用意を手伝うなどの心遣いも必要。事前に連絡の上、手伝いの申し出が受け入れられたら、早めの到着も可」(新井さん)
三枝さんはこう語る。
「先方の準備もあるので定刻か2~3分遅れでお伺いします。仕事の場合は5分前。10分前に到着し、5分で身だしなみを整えて心を落ち着けて伺うようにしましょう」
コート・帽子・手袋を脱ぐタイミングは、相手の目に触れる前に済ませるのがマナー。
「身支度を整えて呼び鈴を押します。インターホンがあるマンションはインターホンを押す前ですが、親しい間柄なら、玄関前までは着けてもOK」(新井さん&三枝さん)
新井さんはこう続ける。
「コートはそもそも汚れよけで移動着、他人に見せるものではありません。外のほこりなどを持ち込まないよう、すべて脱いでから入りましょう」
手みやげを渡すタイミングは、通された部屋で着席後に。手さげ袋のまま渡すのは無礼になるので注意を。
「玄関先で渡すのはすぐに失礼することを意味します。“つまらないものですが”ではなく、手みやげの由来など、相手が負担に思わぬ程度に伝えて。袋は差し上げても持ち帰ってもどちらでも」(新井さん)
三枝さんはこうアドバイスすする。
「手みやげの下にたたんだ袋を添えて渡します。お総菜やパンなど、パーティー後の先様のことを考えた手みやげもうれしいものです」 ノックの回数にも意味があるという。
「マナー発祥のイギリスをはじめ、日本でも正式な場では4回が正しいとされています。ただし、ドンドン叩くのはNG」と新井さん。
三枝さんは「3回ぐらいでよいのでは。回数にこだわるよりやさしい叩き方を心がけて」と語った。
※女性セブン2014年11月13日号