ビジネス

元祖「鉄子」に聞いた 女性の心がつかめるおしゃれな列車旅

 男性にファンが多いと言われる鉄道と列車の旅。だが、できることなら女性とも列車の旅を楽しみたい。航空・旅行アナリストの鳥海高太朗氏による連載『“おとな旅”コンシェルジュ』から、元祖「鉄子(てつこ)」(女性鉄道ファン)がすすめる、家族連れや女性にも人気が高い列車の旅を紹介する。

 * * *
 オトコなら誰もが憧れる列車の旅。気になる女性と肩寄せ合いながら車窓を眺める旅ができたなら、どんなに楽しいだろう。しかし、オトコの自己満足な列車旅は、女性がもっとも忌み嫌うもの。いくら車窓が素晴らしいからといって、各駅停車を何時間も乗り続ける旅やら、マニアックな車両に乗るのが目的の旅などは、「鉄ヲタ(=鉄道オタク)」の烙印を押されて、半径10メートル以内に近づいてもらえない可能性が高い。

 では、いったいどんな列車旅ならば女性の心がつかめるのだろうか? これは当コンシェルジュにとっても難問だ。そこで“助っ人”に尋ねてみた。元祖「鉄子」で鉄道フォトライターの矢野直美さんだ。

「そうですねー、やっぱり女性に人気があるのは、デザインがおしゃれなJR九州の特急列車ですね。私のおすすめは、豊肥(ほうひ)本線の熊本と宮地(みやじ)を結んでいる『特急 あそぼーい!』。大人用の座席の隣に子供用の小さな座席が並んだ親子用席の『白いくろちゃんシート』があったり、ご家族連れが遊園地みたいに楽しめる列車なんですよ」(矢野さん)

 ふむふむ。いや、知りたいのは家族向けじゃなくてカップル向けの列車なんだが……。

「和歌山電鐵貴志川(きしがわ)線の『たま電車』も女子ウケいいですよ。終点の貴志駅には、猫の駅長『たま駅長』が勤務しています。乗車時間も片道30分と短いし、貴志駅にはカフェもあるから、電車に乗るのに飽きてしまいそうな娘さんと一緒でも楽しめますよ」

 いや、だから家族のことは忘れて、気になる女性と……その……。

「なあんだ、それならとてもオススメの列車がありますよ。今年の5月にデビューした観光列車『越乃Shu*Kura(コシノ シュクラ)』です。この列車のコンセプトはずばり、『地酒』です。信越本線の高田と飯山(いいやま)線の十日町(とおかまち)を結ぶ(日によっては越後湯沢や新潟行きもあり)快速列車なんですが、車内で地元・新潟の地酒の無料試飲や有料の利き酒が楽しめるんです。日本酒好きの女性には最高の列車じゃないでしょうか」

■鳥海高太朗(とりうみ・こうたろう)/千葉県富津市生まれ。航空・旅行アナリスト、帝京大学理工学部航空宇宙工学科非常勤講師。文化放送「オトナカレッジ」に「トラベル学科」講師としてレギュラー出演中(毎週金曜日20時~)。著書に『That’s ANA マニュアル ANA 公式ガイドブック』『エアラインの攻防』など。1年間のフライト数は100以上。

※週刊ポスト2014年11月28日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

足を止め、取材に答える大野
【活動休止後初!独占告白】大野智、「嵐」再始動に「必ず5人で集まって話をします」、自動車教習所通いには「免許はあともう少しかな」
女性セブン
今年1月から番組に復帰した神田正輝(事務所SNS より)
「本人が絶対話さない病状」激やせ復帰の神田正輝、『旅サラダ』番組存続の今後とスタッフが驚愕した“神田の変化”
NEWSポストセブン
大谷翔平選手(時事通信フォト)と妻・真美子さん(富士通レッドウェーブ公式ブログより)
《水原一平ショック》大谷翔平は「真美子なら安心してボケられる」妻の同級生が明かした「女神様キャラ」な一面
NEWSポストセブン
裏金問題を受けて辞職した宮澤博行・衆院議員
【パパ活辞職】宮澤博行議員、夜の繁華街でキャバクラ嬢に破顔 今井絵理子議員が食べた後の骨をむさぼり食う芸も
NEWSポストセブン
《那須町男女遺体遺棄事件》剛腕経営者だった被害者は近隣店舗と頻繁にトラブル 上野界隈では中国マフィアの影響も
《那須町男女遺体遺棄事件》剛腕経営者だった被害者は近隣店舗と頻繁にトラブル 上野界隈では中国マフィアの影響も
女性セブン
山下智久と赤西仁。赤西は昨年末、離婚も公表した
山下智久が赤西仁らに続いてCM出演へ 元ジャニーズの連続起用に「一括りにされているみたい」とモヤモヤ、過去には“絶交”事件も 
女性セブン
日本、メジャーで活躍した松井秀喜氏(時事通信フォト)
【水原一平騒動も対照的】松井秀喜と全く違う「大谷翔平の生き方」結婚相手・真美子さんの公開や「通訳」をめぐる大きな違い
NEWSポストセブン
海外向けビジネスでは契約書とにらめっこの日々だという
フジ元アナ・秋元優里氏、竹林騒動から6年を経て再婚 現在はビジネス推進局で海外担当、お相手は総合商社の幹部クラス
女性セブン
大谷翔平の伝記絵本から水谷一平氏が消えた(写真/Aflo)
《大谷翔平の伝記絵本》水原一平容疑者の姿が消失、出版社は「協議のうえ修正」 大谷はトラブル再発防止のため“側近再編”を検討中
女性セブン
被害者の宝島龍太郎さん。上野で飲食店などを経営していた
《那須・2遺体》被害者は中国人オーナーが爆増した上野の繁華街で有名人「監禁や暴力は日常」「悪口がトラブルのもと」トラブル相次ぐ上野エリアの今
NEWSポストセブン
交際中のテレ朝斎藤アナとラグビー日本代表姫野選手
《名古屋お泊りデート写真》テレ朝・斎藤ちはるアナが乗り込んだラグビー姫野和樹の愛車助手席「無防備なジャージ姿のお忍び愛」
NEWSポストセブン
運送会社社長の大川さんを殺害した内田洋輔被告
【埼玉・会社社長メッタ刺し事件】「骨折していたのに何度も…」被害者の親友が語った29歳容疑者の事件後の“不可解な動き”
NEWSポストセブン