流通アナリストでプリモリサーチジャパン代表の鈴木孝之氏は、「今後もコンビニを震源地にドラッグストアを巻き込んだ業界再編は加速する」と予測する。
「コンビニは5万店を超えて、確実に儲かる好立地にたくさんの店を出す余地がなくなっているため、これからは新しい客層を呼び込むための商品戦略が欠かせません。その切り札となるのがクスリであり、日用品の拡充です。
ローソンがツルハと組んだことで、薬ヒグチや大賀薬局などとの複合店を展開する業界3位のファミリーマートも、さらに大きな“獲物”を探して巻き返しを図ってくるはず。まだ提携先として有力な大手ドラッグストアはいくらでもあります」(鈴木氏)
大衆薬を販売するためには「登録販売者」を置かなければならず、ドラッグストアで勤務する専門人材の囲い込みや教育面での課題も山積している。コンビニの生き残りもかけたドラッグ複合店。新業態のビジネスモデルにどこまで磨きをかけられるか。