40才を過ぎて自身の髪の毛に自信が持てない女性は少なくない。しかし、カラートリートメントやスタイリンググッズも充実している現在、いつまでも髪に自信を持てるようになってきているという。
資生堂ビューティートップスペシャリストとして、CMや雑誌でも活躍している西島悦さんに話を聞いた。
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おばさんって、なんであんなに髪にスプレーやらなにやらたくさんつけるんだろうって若い頃は思っていました。でも、自分が50代になったら、そういうものを使わないと、ボリュームやツヤがキープできないんですね。「あぁ、年を重ねるってこういうことなんだ」と、実感しました。
髪が老化するとともに、やることが増えます。そのときに考えるべきなのは、自分が周りにどういう風に思われたいかということ。私は「生き生きしてる」「楽しんで仕事をしている」という風に見られたいんです。
若く見られるのはうれしいけど、若作りが目的ではありません。日本も、かつての『女房と畳は新しい方が良い』という考えから、フランスのように『女性とワインは古い方が良い』という考えに変わってきてもいますし。特に40才を過ぎたら、生活が表情に表れます。「今日のあなたの顔が、明日のあなたの表情を作っている」のですね。
私の母は74才まで美容師として働いていましたが、世代的にラーメンみたいなパーマしか選択肢がありませんでした。それに比べると私は、いろんなスタイリング剤を試したりできて幸せだと思います。商品開発をしていると、女性の方たちから「心がときめかない化粧品はイヤ」っていう声を聞きますが、本当にそうだと思う。うきうきしたいですものね。
私は毎朝出社前に、マジックカーラーで髪を巻いて、スプレーでボリュームをキープします。キマると「よしっ!」と思うんです。
※女性セブン2015年3月19日号