読売新聞は3月3日朝、民主党国対幹部から自民党の佐藤勉・国会対策委員長に電話が入り、“手打ち”の申し入れがあったと報じた(3月4日付)。ハシゴを外された民主党のスナイパー議員の一人が憮然とした表情でいう。
「これまでのように一般的な補助金献金を個別に質問するのではなく、補助金の見返り献金など違法性が高い問題に絞って追及していこうという方針が党上層部から伝えられた。なぜかって? それは国対委員長に聞いてくれ」
電話の主と見られているのは高木義明・民主党国対委員長だ。なぜ、民主党は追及の真っ最中に安倍政権に“塩を送った”のか。高木氏を直撃した。
「電話したのはオレじゃない」
高木氏は全面否定したうえで、自民党側に電話をしたのは他の幹部かと質問すると、こう反論した。
「確認はしていないが、そんなことをする者がいるはずがない。国会でも追及はやめない。実際にその後、枝野幹事長も補助金問題を追及している」
その枝野氏の国会質問で飛び出したのが冒頭の発言なのだから、いくら“手打ち”を否定しても説得力がない。そもそも「誰も電話していない」なら読売に抗議すべきだが、それもしていないという。
※週刊ポスト2015年3月27日号