サーフィンの腕前は中級程度。上級者になるために何をすべきかを分析してはブログやメルマガに書き続けていた。そのうちに、読者から「実際に会って教えてほしい」という要望が増えたため、有料のセミナーを開くことにしたという。海ではなく、なぜ会議室だったのか。
「当時はまだ会社員で営業の仕事も忙しかったし、サーフィンは自然相手ですからいつも波があるとは限らない。ブログの内容、つまり乗れるようになる理論を話すなら会議室でもできる。対象はもっとうまくなりたいと考えている中級者以上に限定しました」(河村氏)
セミナーの受講料は企業のセールス研修などの相場に近い5000円。初めて開催したときは、都内の貸会議室を借りて、20人が参加した。自宅のある滋賀県からの交通費や、会議室代など経費を引いた利益は約2万円だった。
「それでも、ブログに書いていただけの趣味がお金を生み出したのは嬉しかった。趣味を生かしたスモール・ビジネスで起業できるじゃないかと、目から鱗の体験でした」(河村氏)
※週刊ポスト2015年3月27日号