慢性鼻炎の症状に応じて、後鼻神経切断術だけでなく、下鼻甲介(かびこうかい・鼻の突起)の切除や鼻中隔(びちゅうかく・鼻腔内を左右に仕切っている壁)の矯正を合わせて行なうこともある。
「この施設では、麻酔の専門医が鼻の手術用に工夫された麻酔を行ない、医師も鼻の内視鏡手術のエキスパートが行なうため、麻酔を含めた手術時間が非常に短いのが特徴です。後鼻神経切断だけなら15分程度で終了します。下鼻甲介と鼻中隔の矯正を合わせても約1時間です。このため日帰りが可能で、翌日から仕事に復帰する方もいます」(金谷手術部長)
術後、2~3週間はスポーツと飲酒は禁物だ。術後時間の経過とともに症状が再発することもあるが、点鼻薬や鼻洗浄で症状のコントロールが可能である。アレルギーの抗原が鼻に入らないように気をつけることも大切だ。
■取材・構成/岩城レイ子
※週刊ポスト2015年4月3日号