芸能

新田恵利 寝たきりの母の楽しみは100均カゴに詰まっている

「介護生活にも慣れてきました」と語る新田恵利

 要介護認定者(要支援含む)が600万人に迫りつつある。政府は在宅介護を推進するが、家庭内の担い手も仕事と介護の両立に四苦八苦している。そんな疲弊する介護現場で活躍するのが、アイデアと技術力の結晶である介護グッズだ。著名人に聞く「介護の戦友」は──。タレント・新田恵利の場合、「骨折で寝たきりになった母の楽しみが詰まったベッド脇のカゴ」だった。

 * * *
 昨年9月に、当時85歳だった母が入院しました。私が舞台公演で留守の間に、自宅で圧迫骨折したんです。20年ほど前に骨粗鬆症と診断され、これまでも4~5回は骨折していました。

 最初の頃の骨折は重い物を持ち上げた衝撃などが原因でしたが、80歳を過ぎると普段の生活の中で突然折れてしまうようになったんです。今回もこれといった原因はなく、しばらく絶対安静にしていれば痛みが消えた頃には普通の生活に戻れると信じていましたが、今回は戻れなかった。要介護4と判定されて、現在も母は自宅で寝たきりの状態です。

 それから半年が経ち、介護生活にも徐々に慣れてきました。私が使っている介護グッズは、あれです、あのひょうたん型の……あ、「うがい受け」ですか? 介護グッズって、名前がわからないものが多い。家で使っているうがい受けは兄が見つけてきたんですが、買うまでは兄妹で「これ、こんなやつ」ってジェスチャー大会ですよ(笑い)。いざ介護が始まっても、どこで何を買っていいかもわからなくて戸惑いました。

 介護用ベッドが届いてすぐ使い始めたのが、ベッド脇のカゴです。母からのリクエストがきっかけで、100円ショップで買いました。電話の子機と、照明とテレビのリモコンの3点セットが必ず入っています。母はNHKラジオが大好きなので、愛用のAMラジオや新聞を読むためのメガネなども入っています。

 家族がベッドの左側を通るので、邪魔にならない右側の柵部分に結束バンドで固定しています。フックも試したんですが、揺れて扱いにくい。使いながら今のスタイルに落ち着きました。

※週刊ポスト2015年4月24日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

小林ひとみ
結婚したのは“事務所の社長”…元セクシー女優・小林ひとみ(62)が直面した“2児の子育て”と“実際の収入”「背に腹は代えられない」仕事と育児を両立した“怒涛の日々” 
NEWSポストセブン
松田聖子のものまねタレント・Seiko
《ステージ4の大腸がん公表》松田聖子のものまねタレント・Seikoが語った「“余命3か月”を過ぎた現在」…「子供がいたらどんなに良かっただろう」と語る“真意”
NEWSポストセブン
今年5月に芸能界を引退した西内まりや
《西内まりやの意外な現在…》芸能界引退に姉の裁判は「関係なかったのに」と惜しむ声 全SNS削除も、年内に目撃されていた「ファッションイベントでの姿」
NEWSポストセブン
(EPA=時事)
《2025の秋篠宮家・佳子さまは“ビジュ重視”》「クッキリ服」「寝顔騒動」…SNSの中心にいつづけた1年間 紀子さまが望む「彼女らしい生き方」とは
NEWSポストセブン
イギリス出身のお騒がせ女性インフルエンサーであるボニー・ブルー(AFP=時事)
《大胆オフショルの金髪美女が小瓶に唾液をたらり…》世界的お騒がせインフルエンサー(26)が来日する可能性は? ついに編み出した“遠隔ファンサ”の手法
NEWSポストセブン
日本各地に残る性器を祀る祭りを巡っている
《セクハラや研究能力の限界を感じたことも…》“性器崇拝” の“奇祭”を60回以上巡った女性研究者が「沼」に再び引きずり込まれるまで
NEWSポストセブン
初公判は9月9日に大阪地裁で開かれた
「全裸で浴槽の中にしゃがみ…」「拒否ったら鼻の骨を折ります」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が明かした“エグい暴行”「警察が『今しかないよ』と言ってくれて…」
NEWSポストセブン
指名手配中の八田與一容疑者(提供:大分県警)
《ひき逃げ手配犯・八田與一の母を直撃》「警察にはもう話したので…」“アクセルベタ踏み”で2人死傷から3年半、“女手ひとつで一生懸命育てた実母”が記者に語ったこと
NEWSポストセブン
初公判では、証拠取調べにおいて、弁護人はその大半の証拠の取調べに対し不同意としている
《交際相手の乳首と左薬指を切断》「切っても再生するから」「生活保護受けろ」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が語った“おぞましいほどの恐怖支配”と交際の実態
NEWSポストセブン
国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白(左/時事通信フォト)
「あなたは日テレに捨てられたんだよっ!」国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白「今の状態で戻っても…」「スパッと見切りを」
NEWSポストセブン
2009年8月6日に世田谷区の自宅で亡くなった大原麗子
《私は絶対にやらない》大原麗子さんが孤独な最期を迎えたベッドルーム「女優だから信念を曲げたくない」金銭苦のなかで断り続けた“意外な仕事” 
NEWSポストセブン
ドラフト1位の大谷に次いでドラフト2位で入団した森本龍弥さん(時事通信)
「二次会には絶対来なかった」大谷翔平に次ぐドラフト2位だった森本龍弥さんが明かす野球人生と“大谷の素顔”…「グラウンドに誰もいなくなってから1人で黙々と練習」
NEWSポストセブン