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2015.05.16 16:00  週刊ポスト

早期治療で失明回避したい 緑内障・糖尿病性網膜症等の疾患

 眼球の一番奥にある網膜(もうまく)は、厚さ0.2ミリほどの薄い膜で、硝子体を通して入った光情報が網膜にある視神経から脳に伝達される。カメラにおけるフィルムの役割のようなもので、網膜の病気が悪化すると失明することも少なくない。

 1991年の日本の視覚障害の原因は、1位が糖尿病性網膜症で、2位が白内障だったが、2007年では緑内障、糖尿病性網膜症、網膜色素変性症、加齢黄斑変性(おうはんへんせい)の順となり、手術の普及で白内障は10分の1以下に減少している。

 日本大学病院アイセンター科長の島田宏之教授に聞いた。

「網膜の疾患による視力の障害は、視野の一部が欠けたり、ゆがんだりが徐々に進むので、気付きにくいことが特徴です。進行すれば失明の危険がありますが、早期発見で治療すれば、約60%で失明が避けられます」

 緑内障は眼圧の高さが原因といわれるが、日本人は眼圧が正常の範囲内にある正常眼圧緑内障が多い。眼圧の正常値は10~20mmHgで、それを超えると高眼圧というが、検査で15mmHgでも通常が8mmHgだとしたら、ほぼ倍なので眼圧が高いことになる。正常眼圧緑内障は、40歳以上の日本人の20人に1人が発症し、70代では10%を超える。

 眼圧が上がる原因として、房水(ぼうすい)の滞留がある。眼の中では房水が常に一定量作られ、水晶体や角膜に栄養を補給している。房水はシュレム管から排出されるが、何らかの原因で房水の産生と排出がアンバランスになると眼球の内側の圧力が高くなり、視神経が圧迫され視野の障害が起こる。一度、視野障害になると元には戻らない。治療は、房水の産生を抑制する点眼薬や水の出口を広げるレーザー治療等を行なう。

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