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澤穂希にリオ五輪後の「なでしこ監督」説 協会の裏工作開始

 なでしこジャパンが準優勝に終わったサッカー女子W杯の興奮冷めやらぬなか、レジェンド・澤穂希(36)の去就に注目が集まっている。澤はW杯期間中に行なわれたFIFAのインタビューで「大会後の身の振り方」を聞かれ、こう答えていた。

「監督には興味がないのでなりたくないです。カナダが最後のW杯ですが、もし選んでもらえるのであれば、(来年8月の)リオ五輪に出場したいと思います」

 あるサッカー協会関係者が指摘する。

「“監督に興味がない”などとわざわざ発言するあたり、本人も感じ取っているのでしょう。リオ五輪後には、澤をなでしこジャパンの監督にするプランが持ち上がっています」

 現在の監督・佐々木則夫氏の契約は今W杯終了時点までだった。しかし協会は、今大会での手腕を高く評価し、契約をリオ五輪予選まで延長した。

 当初、佐々木監督の後継者としては、監督としてヤングなでしこをU-17W杯優勝に導いた高倉麻子氏が最有力視されていた。だがここに来て、澤の名前が急浮上している。理由は「澤の存在感が想像以上に大きかったため」(同前)だ。

 カナダW杯にあたり、なでしこは若手中心のチーム作りを目指し、澤を代表から外した。しかし、アルガルベ杯(今年3月)では9位と惨敗し、慌てて澤を呼び戻した。すると澤は、招集直後のニュージーランド戦でいきなりゴールを決めた。本大会でも存在感はピカイチだった。

「海外メディアも『史上最多タイ6度目のW杯出場となるホマレ・サワの存在感は刺激的だ』(米・FOXスポーツ)などと手放しで称賛した。“澤不在のなでしこ”は考えられないレベルになっています」(スポーツジャーナリスト)

 澤は現役続行を表明する一方、W杯は今回が最後になると明言している。かねて「女カズ(=三浦知良)になる」と公言し、現役にこだわりを見せる澤だが、当然、“その後”のサッカー人生は近づいている。

「協会は2023年の女子W杯の日本誘致を見据え、本当は来年3月に改選される協会理事に澤を迎えたい。ただ澤が嫌がるのは目に見えているから、“リオが終わるまで待つから、その後に監督を”という交渉に持ちこむのではないか。さすがの澤も、何度も協会のオファーを断わることはできないはずですからね」(同前)

 現役選手から日本代表監督へ──“伝説”はまだまだ続きそうだ。

※週刊ポスト2015年7月17・24日号

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