自己採点については70点と語る
芋洗坂:1次審査は5、6人ずつ部屋に入って、歌った人からどんどん出て行くので…20人くらいかな? 最終に残ったのは7人です。ぼくと元力士の大至さん以外は、四季所属の劇団員のかたでしたね。ひとりずつ呼ばれるので、他のかたの演技を見られないんですよ。だからスタジオの外から壁に耳をつけて、歌声を聞いていました。うまいなと思いながら(笑い)。
――審査員は、劇団四季のかた?
芋洗坂:四季のかたと、あとはディズニーのプロデューサーとか、ブロードウェイからも来られていて、審査員は8、9人くらい。あと取材陣がずらっとお客さんのようにいました。緊張はしますけど、ぼくはお客さんがいたほうがやる気が出るので(笑い)。ここまで来たら、自分の思い描いたジーニーを楽しく表現するだけだなと思いました。台本は覚えなくていいと言われていたんですけど、ジーニーはアクションができたほうがいいと思って、覚えていきました。
――審査員の反応は、どうでしたか?
芋洗坂:狙ったところで笑いが起こったり、ディズニーの方々に拍手喝采していただいたりして、手ごたえはあったんです。たとえば、ジーニーらしいコミカルな動きですね。この体で身軽に側転したりターンしたり、多重人格のようにキャラクターがコロコロ変わるとか。あと日本版ジーニーということで、ちょっと歌舞伎っぽい見得を切ったりとか、そういうのはウケました(笑い)。
ただ歌がメインというか、ブロードウェイのオリジナルのジーニー役は、オペラをされているかたですし、歌が一流じゃないとダメなんです。お芝居や笑い、ダンスの部分に関しては、自分の中では表現できたなと思ったので、あとは歌。芝居やアクションのあとに歌うと息が切れたりするので、体力的なものや歌唱力を見て、本番までに仕上げられるのかという期待値は、審査員の方々に委ねるしかありませんでした。それで、だめだと思われたんでしょうね。
――その時の自己採点は何点でしたか?