芋洗坂:とんでもなかったです。この人で良かったと思いました(笑い)。この人がジーニーだったら、なんの文句もない。拍手喝采でした。
――ちょっと悔しいという気持ちもある?
芋洗坂:そんな事も思えませんでした。そこにいくには、10年早いという言葉を叩きつけられた感じで。それくらいすごかったです。歌唱力も声も動きも素晴らしいし。唯一、笑いの部分に関しては、もうちょっと盛り上がるところはあったなと思うけど、そういうことじゃないですよね、お笑いのライブじゃないので(笑い)。
――四季のオーディションは、機会があればまた挑戦しますか?
芋洗坂:10年分成長したなと思えれば、挑戦するかもしれません。でも、『アラジン』に落ちたことによって、「それならスケジュール空いてる? うちの舞台出てよ」とオファーが増えたんです。ぼくがミュージカルをやっていると知らないかたもいらっしゃったので、テレビとかネットでニュースにしていただいたおかげで、広く知っていただけました。
一歩、勇気を出して前進することは、失敗しようが何しようが無駄にはならないと思っていたんですが、思いがけず仕事もついてきたので、なおさらオーディションを受けてよかったですね(笑い)。
【芋洗坂係長】
1967年12月18日生まれ。福岡出身。アイドルのバックダンサーなどを経て、1988年に田口浩正と笑いコンビ、テンションを結成。5年後にコンビを休止し、舞台を中心に、パフォーマンスや振り付けなどで活躍。2008年『R-1ぐらんぷり』(テレビ朝日)準優勝。その際に名乗った“芋洗坂係長”が定着し、親しまれている。9月5日、原宿ラドンナにて、昭和のアイドルソングを、芋洗坂係長が歌い踊りまくる『アイドルナイト』開催(13時30分~&19時~の昼夜公演、http://www.la-donna.jp)。
撮影■林紘輝