パンチラ、TENGAなど、それまでのドラマでは考えられない放送コードの限界に挑み、多くの視聴者の支持を得たドラマ版『みんな!エスパーだよ!』(テレビ東京)。その映画版は、すべてがパワーアップしていると話題だ。
ドラマ版から同作に出演している染谷将太(23才)とマキタスポーツ(45才)。先に取材部屋に現れ、「よろしくお願いします」と丁寧にあいさつした染谷は、緊張気味の様子だったが、続いてマキタが現れるや破顔一笑、表情を緩めた。
──お2人は仲がいいとお聞きしましたが、現場を離れても会うことはあるんですか?
マキタ:ありますよ、ありますけど、改めて仲がいいって言われると恥ずかしいというか。照れるというか。結構、立ち入った質問ですね、ハハハハハ。
染谷:ハハハハ…(と、つられて笑う。染谷とマキタの目が合って…、これは確かに2人はかなり親密だと感じ取れました!)
──このドラマで初共演(2013年)されたそうですが、お互いの印象を覚えてますか?
マキタ:覚えていますよ。ああ、映画『ヒミズ』(染谷の出世作)の人だと思いました。で、まつげが長いなとか、肌がきれいだなとか、髪につやがあって若いなとか。それに彼は目が独特なんです。時々、彼は流し目みたいな目を向けてくるんですよ、それを見るとぞわっとする。俺、45才のおっさんなのに(笑い)。45才のおっさんをよくそんな気分にさせるなって思いましたね。
染谷:(笑い)。俺は最初、マキタさんに怖そうなイメージを持っていたんです。だから最初、本読みの時に緊張した面持ちで会議室に入っていったら、“よろしくお願いします”って、フランクに接してくださって。ちょうどその会議室にいろんな種類のTENGAが並んでいたんですけど、それをずっと、すげえって(笑い)、ひたすら触って遊んでて…(笑い)。
マキタ:やめてください! 遊んでいたっていっても、本格的に遊んでいたわけじゃないですからね! そこんとこはちゃんと書いてもらわないと!(と身を乗り出すマキタ。横で染谷はずっと大笑い)単なるエロおやじみたいになっちゃいますからね。
染谷:ハハハハハハ…。
──お2人は22才差ですが、年齢差は感じないです。お2人はどうですか?
マキタ:感じないですね。
染谷:すごく対等に接してくださるから。それがうれしくて…というか、居心地よくて頼れるというか。改めてそう言うと照れますけど。
マキタ:ハハハ。ぼくは、彼のことを“年下の先輩”と言ってるんです。年下の先輩として尊敬している人は、他にも何人かいるんですけど、彼はその代表。映画では、彼のほうがキャリアもあるので、現場でいろいろと質問して教えてもらっています。本当に映画が大好きで、ものすごく詳しいですしね。
染谷:いやいや。でも、ぼくは映画が好きで、この仕事を始めたんで…。
マキタ:何がきっかけで映画が好きになったの?
染谷:ジャッキー・チェンです。ジャッキーがいなかったら役者になってないと思います。
マキタ:男の子だね~。でも、ジャッキー・チェンはぼくらの世代のヒーローですからね、彼の影響を受けているって時点でめちゃくちゃマニアックですよね。何が好きなの?
染谷:『酔拳』が好きですね。ジャッキー・チェンの映画はアクションシーンはもちろんですが、単純にかっこいいっていうか。彼はチャップリンに影響を受けているらしいんですね、だからなのか、せりふがなくても面白い。それがすごいなと。
マキタ:急に饒舌に(笑い)。でも、本当に映画好きで、カンフーはもちろん、芸術系の作品も幅広く見ているよね。この年齢でここまで映画に詳しい子を見たことがない。
──話を元に戻しますが、『映画 みんな!エスパーだよ!』を見て、男の子ってエッチなことしか考えてなくて、単純だな~と思ったんですけど…。
マキタ:間違えてはいけません! 世の男の子はこんなんじゃないですよ。嘉郎くんなんて目の前においしい状況が転がっているのに、何もしませんからね。普通の男の子は「いただきまーす」ってなるわけです。だいたい童貞なんて、たちが悪いだけ。気は使えないし。
──つまり、世の男の子たちはもっとエッチだと!?
染谷:(ウンウンとうなずきながら)ハハハハ(笑い)。
〈嘉郎くんというのは染谷が演じる映画の主人公。ここで少し映画の説明をすると、鴨川嘉郎は愛知県東三河に住む高校2年生。童貞の彼の頭の中はエッチな妄想ばかり。ある日、数百年に一度起こる天体配列による光の影響を受け、偶然にもある条件を満たしたものだけが得られる超能力を手に入れる。そして、彼らエスパーが人類を救うために立ち上がるという壮大な物語なのだ。〉
マキタ:世界を救うって言いきっているわけですからね。童貞なんかに救えるわけがないじゃないですか!
※女性セブン2015年9月17日号