2013年4月定期接種化された子宮頸がんワクチン。厚労省は積極的に推奨し、その結果、多くの中学生(当時)が接種した。しかし、ぞくぞくと「副反応」が問題として浮上してきた。食事がのみこめなくなる、ほぼ寝たきりの状態になる…そんな症状も報告されている。さらに、彼女たちを苦しめるのは、身体的な症状だけではない。
『子宮頸がんワクチン、副反応と闘う少女とその母たち』(集英社刊)の著者で、ノンフィクションライターの黒田祥子さんが言う。
「近畿地方に住むA子さんは2011年、中学1年生の時に接種しました。A子さんは母子家庭。通常なら5万円するワクチンが、助成金によって無料だったことが後押しとなりました。
接種後2日目から体調を崩し、地元の保健センターと製薬会社に相談しますが、『そんな症状は知らない』と回答がありました。それでも、A子さんは頑張って通学していました。でも、中学3年の2月に急に起きられなくなります。
高校に進学したものの、発熱、膀胱炎、後頭部の頭痛、吐き気、手足のしびれなどでこん睡状態のようにずっと寝ている状態になり、通えなくなりました。
さらに、目が見えなくなり、記憶障害に苦しみます。友達の名前を思い出せない、自宅の住所もわからなくなる。本人もわからない間に家の外に出てしまい、迷子になってしまう。母親の顔すらわからなくなり、母に『ママに会いたい』と泣いて懇願することもありました」
※女性セブン2015年9月17日号