長州:ぼくのことを心配してくれるんです。ぼくは一発屋なので、「もっと頑張ってテレビに出ろよ」って、色々アドバイスをくれて。実際アドバイスを元にネタも作ったことがあります。たとえば、「いつまでも同じことをやっていたらダメだ、パラパラはやめろよ。違うことをやれ」と言われたんです。でもパラパラは鉄板だしと思って。
「流行ってるから、K-POPやれよ」って、長州さんが好きなKARAの『Mr.』ってお尻を振るダンスのPVを見せてくれたんですよ、パソコンで。芸人の偏屈なところで言うと、本当は流行ものに手を出すのは嫌なんです。テレビの中では、流行した時点で、誰かがやってたりするんです。テレビは早いサイクルで、そこでやるのはいいんですけど、持ちネタで流行ものというと、他の人と被るなって。
「流行ものはちょっと」と言ったら、「おまえがお尻を振ったら、かわいく見えるよ」って。「わかりました、次までに作ってきます」って感じで。でも、長州さんは「KARAはいいよね、脚がきれいだよね」って、少女時代と混ざってるんです(笑い)。だから少女時代の曲でもネタを作って、長州さんと同じ仕事の時に両方見せました。喜んでもらえたと思います。
――アドバイスから、ネタも生まれているんですね。
長州:ぼくとのことを真剣に考えてくれていて、「2人で話題作っていこう」って言ってくれるんです。「エイプリルフールに、2人で街中でケンカしようぜ。それで俺がおまえに負けたって記事にしてもらうんだよ。エイプリルフールの嘘だから、シャレでよ」って。「それ、シャレにならないですよ」「ならねえかな?」とかって(笑い)。
――いい関係ですね。
長州:ありがたいです。それもぼくのイメージしていた長州力像と一致しているんですね。プロレス界をかき回した革命戦士であり、強くて優しいんです。ぼくは小さな頃からプロレスを見ていて、最初の始まりは“強くて優しそう”ということから惹きつけられた。そういうヒーロー像は、間違いなかったなって思いますね。
【長州小力】
1972年2月5日産まれ。東京出身。スーツ姿での漫談、5人組コントユニットを経て、お笑いプロレス団体の西口プロレスのメンバーとなり、長州小力として活動を開始。2005年、長州力のものまねでパラパラを踊る芸でブレイク。『小力の小部屋』(マシェリバラエティなど)にレギュラー出演中。