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涙なくしては読めない 戦争の残酷さを描く野坂昭如の童話集

【書籍紹介】『戦争童話集~忘れてはイケナイ物語り~ 小さい潜水艦に恋をしたでかすぎるクジラの話』/野坂昭如・黒田征太郎/世界文化社/1728円

 日本軍の潜水艦をメスだと思って恋をした孤独なクジラが、悲劇に見舞われる表題作。家族の愛を軸に空襲と飢えの恐怖に迫り、著者の代表作『火垂るの墓』を思わせる「凧になったお母さん」。南洋の島で生死の境をさまよう日本兵が、故郷の家族を想う「ソルジャーズ・ファミリー」など、戦争を題材にした童話全12作を収録。涙なくして読めない物語ばかりだが、それが戦争の残酷さを際立たせている。

※女性セブン2015年10月15日号

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