トリッピースで人気を集めているツアー企画をみると、前出の象使い国家資格取得やパイロット体験など日本では実現が難しい体験ができる海外旅行だけでなく、国内で実施する朝活を兼ねたイベントなど目的が提示されたものが目立つ。
ユニークな旅行企画を立案するところからユーザーが参加できる旅行SNSでもあるトリッピースが募集する旅の企画をみると、激安宿でビールをのみながらダラダラするだけといった沈没ダメ人間な雰囲気はかけらもない。どんな意識であるにせよ、若者が旅に出るのは喜ばしいことだが、少し寂しい気持ちもあると前出の向井さんは言う。
「旅というのはもともと“ちゃんとしていない”人がしていました。そして、今も本質はそのままだと思います。自分は意識高いとかそうではないなど気にせずに、若い人にはもっと気軽に海外旅へ出てほしいですね」
さとり世代と呼ばれる若者たちには、遊ぶにも役立つことを選んでしまう傾向があるようだ。